2018年09月21日(金曜日)
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閉会中の議員秘書の仕事は?

閉会中は閑散としている議員会館内の通路

 
「国会議員は閉会中何をしているのか」で、議員の動向を紹介した。では、秘書は閉会中何をしているのか。
 
議員会館の各事務室は会期中と変わらず、各事務室には秘書が待機しており、表面上は何も変わらない。ただ、会期中の議員会館は、本館(国会議事堂)や別館、分館を往来する議員や職員も多く、受付のある1階と地下連絡通路のある地下1階は、ざわついた雰囲気だが、閉会中は人の行き来が少なくなり、休日の学校に近い状態になる。議員会館内だけでなく、館外も閉会中は比較的静かだ。会期中は時折、反政府デモが行われるが、閉会中はデモや街宣車はあまり見かけない。
 
会期中も閉会中も、議員事務室はほとんどの部屋がドアを常時開放しているが、不在の事務室も散見される。「当分の間、不在となりますので、郵便物はポストにお願いします」といった貼り手紙が郵便受けの上などに掲示され、段ボールに数日分の新聞が溜まっている部屋もよく見かける。
 
議員と共に秘書も地元回りをしたり、政治資金パーティー開催の案内に回ったりと、事務室によって活動内容はまちまちだ。しばらくイベントがないタイミングを図って事務室を数日間閉じて、スタッフ全員で休暇を取るところもある。
 
補正予算や来年度の予算編成が本格化する年末年始に向けて、様々な業界のロビー活動も盛んになるので、事務室をあまり長期間空けておくわけにもいかない。議員が不在の場合は秘書が地方から来た業界団体を迎え入れて要望書を預かり、陳情を聴き、時には署名請願の紹介議員になる。
 
閉会中の議員会館での仕事は会期中と同様、議員のスケジュール管理や来客対応、電話・郵便物の確認が基本ノルマだが、秘書の役割は各議員の差配によるので、一律ではない。本来は政策立案のために設けられた政策担当秘書の中には、会期中から選挙対策業務や会計業務にばかり追われる人もいる。
 
議員会館に公設秘書3人だけでなく私設秘書も数人付けて政策担当から運転手役、はたまた渉外担当、身の回りの世話役……などと、それぞれに専門職を割り振る議員もいれば、1人しか置かず雑務全般を任せる議員もいる。残りの公設・私設秘書はパーティーや国政報告会の参加を募る“営業回り”に行ったり、地元でポスター・立て看板を設置してくれる協力者・支持者を求めて外回りに奔走したりする。彼らの活動は議員の政治活動をアピールする役割も果たしている。
 
都内で開催する政治資金パーティーやセミナーは、当日の会場準備や受付で人手が足りないので、日頃から付き合いのある他の事務所の秘書や政党職員に応援を求める。持ちつ持たれつの世界なので、要請を受けて特に予定がなければ、手が空いている秘書全員を投入し応援する。パーティーの規模は力のバロメーターでもあるので、応援に来た秘書や政党職員は人数や参加者の内訳、挨拶内容、雰囲気などをチェックし、後で議員や先輩秘書に報告する偵察部隊の役割も果たしている。
 
議員会館とは対照的に、地元の事務所は会期中よりも閉会中の方が忙しくなることがある。会期中、国会議員は一般に『金帰火来』と呼ばれる行動パターンを取る。金曜の夜に選挙区に帰り、週末に地元で政治活動をして火曜に東京に戻ることで、地元秘書は平日よりも週末が忙しくなる。同じように、会期中よりも閉会中の方が議員は地元に長居できるので、地元事務所の“繁忙期”となる。議員が腰を据えて地元回りができる貴重なタイミングでもあり、前もって後援会有力者の日程を調整して国政報告会やミニ集会、パーティーを企画し準備に追われる。
 
国政報告会などの案内はがきやチラシ、国政報告レポートを折ったり封入したりする作業も必要だ。後援会の規模にもよるが、有力な議員事務所だと支持者や学生を何人もボランティアやインターンで招き、人海戦術を駆使して単純作業を回す。事務室によっては、議員会館を閉じている間、議員と共に東京のスタッフも地元入りして、後援会活動や挨拶まわりに精を出す。