2018年01月21日(日曜日)
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「セキュリティこそ我が原点」⑦ 東京シティは、ギッテレとシンナー天国!(後編)

「セキュリティこそ我が原点」⑦
東京シティは、ギッテレとシンナー天国!(後編)
 
地域セキュリティアドバイザー
栗林寿行

 
歌舞伎町パトロールは、エキサイティングだった。
ヤンキー、ヤクザ、ポン引き、娼婦とありとあらゆる悪い連中が町中に溢れていた。
 
風俗店の前を通ると、おっさんが助けを求めて来た。
ぼったくりの被害にあったらしい。
 
我々がいるから、おっさんは安心したようで、「払った金、全部返せ!」とちゃっかり、我々を盾にしてポン引きに強気に出て来た。
 
ポン引きも、当然頭に来て「やる事やりやがって、ふざけんなこの野郎。」と怒鳴りつけた。
ポン引きは、怒りが収まらず我々にも、「この野郎、しっかり、やる事やりやがって、気持ち良い事してんだよ。全部タダにしろなんて、タダ○○じゃねえか!」と抗議して来た。
確かにポン引きのおっさんの言う通り、一銭も払わないのは、ぼったくり店とは言え、いくらなんでもまずい。
おっさんに、思わず。
「やる事やったの?」と尋ねたら、おっさんは、少しはにかみ、うんうんと首を縦に振った。
「おっさん、それは、まずいよね。やる事やって一銭も払わないのは。」他のメンバーは、やり取り聞いて笑いを噛み殺していた。
私も吹き出しそうになるのを我慢しながら、「最初に言われた金額だけ払ったら。」と言って一件落着と思った。
もちろん、ポン引きは、納得してないが、パトロールの時間が勿体無い。
「納得してくんないならば、警察呼んで良いですか?」と言ったら渋々納得。
しかし、おっさんが今度はだだこねて全部返せと言いだした。
今度は私が「良い加減にしろ!もう俺たちはパトロール続けるから自分で何とかしてくれ。」と言うと、おっさんは、解った解ったと言って最初に支払った金を受け取りダッシュで消えてしまった。
 
全く、ありがとうの一言も言えない礼儀知らずは困ったものである。
 
結局現場には、ぼったくり損ねたポン引きとパトロールの我々が残された。
気まずい雰囲気だが、ポン引きに関わっている時間はない、文句を言ってくるポン引きを無視して、パトロールを続行!
 
パトロールを続けていると、電話ボックスに不審な男がいた。
ピンクビラ撒きだ!
我々がパトロールしている現場での犯罪行為、舐めやがって許せん!と、電話ボックスにすっ飛んで行く我々。
現行犯逮捕の瞬間だ。(現行犯逮捕は、一般人でも出来る行為だ。ただし直ぐに警察など司法関係者に引き渡さなくてはならない。)
ドアを押さえつけ出れなくして警察を呼ぼうと思った時に、向こうから2人の警察官が来た。
声をかけたら素早く近づいてきたので事情を説明した。
電話ボックスからピンクビラ撒きを出した警察官は、「こら!謝れ!」とピンクビラ撒きを怒鳴りつけた。
ビラ撒きは、警察官に「すいません。」と謝った。
警察官は「馬鹿野郎!俺に謝ってどうすんだ!ガーディアン エンジェルスに謝れ!」とビラ撒きの頭を叩いた。
今度は、ビラ撒きが私の方を向き「すいません。」と謝って来た。
いきなり謝られたので私も「どう致しまして。」と訳の分からない返事をしてしまった。
ビラ撒きを引き渡してパトロール再開の際に、警察官に「みんな、本当に素手で防弾チョッキも何も着てないのか?」と聞かれた。
私は「もちろん、我々は武器は携帯してないし、防弾チョッキも着てません。」と言って、シャツを捲り上げた。
警察官は、「お前ら凄いな。俺たちは、防刃チョッキを着てるぜ!」と言ってシャツを捲り上げてチョッキを見せてくれた。
警察官と我々は和んだ雰囲気になり、別れ際に、警察官が笑顔で「俺たち死ぬ時は一緒だぜ!」と言って来た。
この時はこの2人の警察官が歌舞伎町交番の名物警察官とは、知るよしもなかった。
 
パトロールを全うするには、トレーニングが必要不可欠。
そういう意味では、私達の世代は、元NY本部長だった小田啓二理事長にパトロールメソッドを伝授されたのは幸運であった。
 
 
すっかり、近年台数の減った電話ボックス昔は窓一面にピンクビラか貼られていた。
 
 
今や全く意味のない警告シール