なるほど納得政経塾⑪ 「マイナス・バブルという現象」 神奈川大学経済学部教授                               経済学博士 小山和伸


なるほど納得政経塾⑪

「マイナス・バブルという現象」

神奈川大学経済学部教授   経済学博士 小山和伸

 前回「バブル経済の真相」と題して、バブル経済の発生メカニズムについて説明した。普通バブル経済というと、株価や地価などが実体的な経済状況から遊離して、高騰を続ける現象を意味する。しかし、このバブルなる現象は価格や人気の上昇局面のみならず、下降局面においても発生するということは、是非知っておかなければならない。すなわち、経済や技術などの実情から遊離して、意味不明な不安と疑心暗鬼から異常に価格や人気が暴落する現象である。

 筆者は、この現象を説明するために『不況を拡大するマイナス・バブル ー恐るべきチューリップ・バブルの血脈ー』(2012, 晃洋書房刊)という著書を著して、警鐘を鳴らした。つまり、プラス・バブルは実体とかけ離れた意味不明な期待や楽観的予測に基づいて発生し、我も我もと参入する一般大衆の投機によって価格と人気は沸騰するが、それが実体とかけ離れている以上いずれバブルは崩壊する。バブル崩壊後に残されるのは、高値で買った株式や不動産などの極端な値崩れに苦しみあえぐ人々の姿である。

※記事の続きは有料会員制サービスとなります。

会員の方でコンテンツが表示されない場合は会費のお支払いが完了していないか、有効期限をご確認ください。