2017年08月24日(木曜日)
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マリの喫茶室(3) 高齢ドライバー事故

マリの喫茶室(3) 高齢ドライバー事故

【高齢ドライバー事故】
 
 昨年、神奈川県横浜市で88歳の認知症高齢ドライバーが、車で徘徊中、アクセルとブレーキを踏み間違え、登校中の小学生をひき殺すという、驚愕の事件が報道された。しかも、続報によれば、横浜地検は認知症のため責任能力を問えないとして、処分保留で釈放、不起訴処分になったという。大切な子どもを殺された上、罪すら問えないなんて、家族の胸中を思うと余りある。
 
 【増え続ける高齢ドライバー事故】

 このほかにも、高齢ドライバーによる事故の報道は枚挙にいとまがない。
 警視庁の統計によれば、平成28年発生の交通事故に占める高齢ドライバー事故は2割を超えており、平成19年の1.7倍となっている。
 今の高齢者は、高度成長期を支えてきた世代であり、車社会の申し子である。運転するのが当たり前になっている。長年、大事故を起こさず運転してきた過信もあるので、加齢に伴う反応時間の遅れや視力の低下を過小評価しがちである。
 人生90年時代から100年時代ともいわれる。町を歩けば、当たり前のように高齢者がハンドルを握っている。アクセルとブレーキを踏み間違えないか、はらはらすることもある。特に高齢者が集まる病院は危ない。
 先日も、東京都立川市の病院の駐車場で、アクセルとブレーキを踏み間違えた高齢ドライバーが、歩道を歩いていた2人の人を殺した悲惨な事故が報道された。
 高齢者が自動車事故の被害者であったのは昔の話。今は、高齢者が加害者になることがなんと多いことか。
 
【高齢ドライバー事故対策】
 
 ではどうしたらいいのか。
 
1 認知症検査を毎年にする。
 
 現在、75歳以上の高齢者は認知症検査と高齢者講習を受けないと免許更新ができない。しかし、認知症の発症や進行を考えると、5年や3年スパンは長すぎる。せめて年1回にできないものか。
 
2 高齢者にはせめて自動ブレーキ装置付きの車に買い替えてもらう。
 
 車メーカーが早く自動運転車を実用化してくれればいいのだが、まだ技術革新はそこまでいかない。しかし、現状でも、高齢者は、せめてアクセルとブレーキを踏み間違えても停止するよう、自動ブレーキ装置付きの車に乗るべきだろう。高齢者が自動ブレーキ装置付きの車に買い替える場合に、自動車税の減税などの優遇措置は取れないものか。
 
3 都市部と地方を分けて考える。

 車への依存度は、都市部と地方では全く異なる。前述した、横浜市や立川市であれば、そもそも車がなくても十分生活できる。代替交通手段はいくらでもある。にもかかわらず、便利だからとか、ずっと運転していたから、という理由で運転し続けるのは個人のエゴである。
 しかし、地方の状況は異なる。バスも電車もなく、日常の足が車という地域も多い。過疎地では、高齢者も運転せざるをえない事情がある。車以外の代替交通手段がない地域では、地域社会によるカバー(白タクもあり)や、宅配便の活用など、行政が制度や補助事業で対策をたてる必要があると思う。
 
4 高齢者自身の自覚
 
 やはり最後は、高齢者自身の自覚である。免許の自主返納は、最近急増しているという。いいことである。自主返納の特典を用意している自治体も多い。
 高齢ドライバーの皆さん、あなたは人生の最後を、犯罪者として、悔恨の中で終わりたいですか?
 
 

(絵:警視庁HPより)