2020年01月21日(火曜日)
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【論説】内閣支持率7.9ポイント急減で無党派層が急増

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時事通信が12月6-9日に実施した世論調査(18歳以上の男女2,000人を対象に個別面接方式で実施。有効回収率は61.4%)で、安倍内閣の支持率は前月比7.9ポイント減の40.6%、不支持率は5.9ポイント増の35.3%となった。学校法人「森友学園」への国有地売却に関する財務省の決裁文書改ざん問題が国会で追及された2018年3月(9.4ポイント減)以来の支持率急落となった。

 

首相主催の「桜を見る会」問題が尾を引いている。安倍首相の後援会関係者が多く招かれたことや、マルチ商法を展開したジャパンライフの元会長が招待されたことなどが発覚し、首相への不信につながっている。

 

政党支持率は、自民党が前月比7.1ポイント減らして今年最低の23.0%となったものの、最大野党の立憲民主党は3.8%で、わずか0.7ポイントしか伸びなかった。一方で「支持政党なし」は5.6ポイント増の61.1%で、今年3月以来の60%台となった。他の政党に大きな変化はなく、公明党は3.5%、日本維新の会と共産党が各2.0%、れいわ新選組0.7%、国民民主党0.6%、NHKから国民を守る党0.3%、社民党0.2%。自民党の支持率減少が野党ではなく、無党派層の増加につながるという流れは変わっていない。

 

また、安倍内閣を支持すると答えた人の理由(複数回答)は、多い順に「他に適当な人がいない」22.5%、「リーダーシップがある」10.1%、「首相を信頼する」7.6%など。支持しない理由は、「首相を信頼できない」が最も多く前月比7.6ポイント増の21.4%。続いて「期待が持てない」13.4%、「政策が駄目」11.3%などとなった。

 

今回の世論調査でも、旧民主党政権の失政のツケが安倍政権を支えている構図が浮き彫りとなった。第2次安倍政権が誕生した2012年12月以前は、政府与党の失策が対抗勢力の支持率増につながったが、安倍政権ではモリカケ問題でも今回の問題でも、最大野党である立憲民主党の支持率増加にほとんどつながっていない。

 

この状況に危機感を抱くのは、他ならぬ立憲民主党である。枝野幸男代表は12月6日、他の野党代表らと国会内で会談して政党合流を呼びかけた。安倍首相は今回の問題が長引くようなら来年早々に衆院解散に打って出る可能性がある。現況で大勝が難しい枝野氏は、旧民主党勢力を中心に再結集を進める必要があると判断したのである。

 

一見すると安倍首相が追い詰められている「桜を見る会」の問題だが、支持率が頭打ちとなっている野党各党の代表は「この好機に勝ち切れなければ自らの責任問題や党勢後退に直結する」という危機感が強い。一方、政権支持率の低下は首相の後継問題にも大きな影響を及ぼす。有力候補とされる菅義偉官房長官や岸田文雄自民党政調会長、小泉進次郎環境相も安倍内閣の船に乗る運命共同体である。

 

必然的に与党内野党と言われる石破茂氏に国民の支持が集まるという流れが形成されつつある。政府も野党も伸び悩むなか、各種世論調査で「次の首相に相応しい人物」で再び首位を走り人気を集めている自民党の石破茂議員だけが高笑いしている状況だ。東京五輪と憲法改正という大きな仕事を残して、永田町は不穏な空気に包まれたまま令和元年の幕を閉じる。