2018年12月16日(日曜日)
ようこそ、ゲストさん。有料記事を見るにはログインが必要です。
 
 
ログイン情報を記憶

システム復旧致しました。

【論説】まだまだ続きがありそうなゴーン会長逮捕

※業績は好調が続く日産

 
日産自動車のカルロス・ゴーン会長(64、仏ルノー・三菱自動車会長も兼務)が11月19日、東京地検特捜部に金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で逮捕された。グレゴリー・ケリー代表取締役(62)も同容疑で逮捕された。
 
ゴーン容疑者の2015年3月期までの5年間の報酬が実際には計99億9800万円だったのに、計49億8700万円だったと虚偽記載した有価証券報告書を関東財務局に計5回提出した容疑だ。
 
特捜部の捜査は、日産からの情報提供で始まったようだ。報道によると、ゴーン容疑者は、オランダの日産子会社などが購入した高級住宅などを無償利用するなどして、実質的な報酬を隠ぺいしていると問題視していた。一方、証券取引等監視委員会が数年前から、ゴーン容疑者らの経営資金不正流用を把握し、会社側も指摘を受け本人に見直すよう求めていたものの、是正に応じなかったとみられる。日産関係者が特捜部の司法取引に応じて情報提供し、捜査が進んだとの情報も流れている。
 
また、日産の業績回復に貢献したルノーだが、筆頭株主であるフランス政府の主導で日産、三菱自動車との経営統合を促し、国内では反対を明言していたゴーン容疑者が、海外では統合の意思を仄めかしていた。
 
ルノーによって立ち直った日産だが、現在は日産の技術や売上に依存しており、経営体制と実績が逆転した状態になっている。日産取締役会はゴーン容疑者の部下が過半数を占め、今回の逮捕は社内クーデターではないかとの見方も広がっている。
 
今後、特別背任容疑でも調べが進むとみられる。自動車大手は機械部品などで数多くの企業と取引しており、影響は甚大だ。世界中に販売網を持つグローバル企業のトップ逮捕は、ドラマ仕立てのような要素をはらみ、今後も目が離せない。