2018年12月16日(日曜日)
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【論説】NHKで立て続けに誤送信――便利で危険なメールの両面性

※イメージ画像

 
NHKでメール誤送信の不祥事が立て続けに発生した。
 
1件目は、札幌放送局のディレクターが宗教団体「アレフ」に周辺住民のインタビューの音声データを誤送信。2件目は、バラエティー番組の制作委託会社のディレクターが放送前の映像ファイルのダウンロード先が入ったメールを第三者のアドレスに誤送信していた。映像ファイルの内容は、街頭インタビューに応じた33人分が自身の「叶えられなかった夢」について語った内容だった。
 
2件目は放送前の映像が送られてしまっただけかもしれないが、1件目はオウム真理教の後継団体への情報漏えいである。1989年10月、オウム幹部に番組スタッフが坂本堤弁護士のインタビュー映像を見せた9日後、坂本弁護士一家殺害事件が発生した事件を思い出させる気がかりな不祥事である。
 
どんな形のメール送信なのかは不明だが、手紙と異なりメールはクリック1つで送信される便利だが危険な情報伝達ツールである。よくあるミスが、顧客に同時送信する際に宛先のTOに自身のメールアドレスを入力し、受信者全員のアドレスを受信者側に表示されないBCC(Blind Carbon Copy)で送るつもりが、CC(Carbon Copy)にコピ―&ペーストしてしまう失敗だろう。
 
グーグルが提供するGmailでは、誤送信対策として送信取り消し機能があり、最大30秒まで取り消せる時間を設定できる。また拡張機能を用いて、ドメイン外の宛先が複数指定されている場合、送信先を再確認できる警告画面を表示させることもできる。
 
ただ、これらの機能は、すぐに気づくようなうっかりミスを防止することはできても、思い込みで正しいと思って送るミスには対処できない。手紙と異なり、圧倒的な手軽さで通信できることと引き換えに、情報漏えいのリスクを常に背負っている自覚が、ユーザー側には常に求められる。
 
さもなくば、多くの人生をも狂わせる事件や事故を招きかねない。