2018年12月16日(日曜日)
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【論説】またしても女性閣僚に足を引っ張られる安倍内閣

TOKYO自民党政経塾での記念撮影(11月11日、本人ツイッターより)

 
10月24日に開会した臨時国会で、片山さつき地方創生担当相が桜田義孝五輪担当相と共に集中砲火を浴びている。第2次安倍政権は2012年12月の発足以降、女性閣僚の不祥事が止まらない。
 
うちわ配布などで辞任した松島みどり法相、観劇費用の負担問題などで辞任した小渕優子経産相、南スーダンPKO日報隠蔽問題で引責辞任した稲田朋美防衛相、辞任はしなかったが仮想通貨業者との関係を問われた野田聖子総務相。閣僚ではないが、「このハゲ~」などのパワハラ発言で姿を消した女性議員もいた。
 
片山氏は、週刊文春が報じた国税庁への口利き疑惑に続いて、政治資金収支報告書の相次ぐ記載漏れや自著の看板設置が公職選挙法違反に当たるとの指摘を受けており、窮地に立たされている。
 
通常14人以下の閣僚のうち、女性閣僚は多くても3人。今回は片山氏だけにも関わらず、これだけ女性閣僚に問題が集中するのはなぜなのか。
 
女性議員の人数が衆議院で約10%、参議院で約20%と圧倒的に少ないことが理由の1つだろう。選択肢が少ない中で、当選回数を重ねているか、しっかりと答弁ができそうな女性議員を選ぶとなると、限られた数人しか残らない。任命前の身体検査で多少「問題あり」と内閣情報調査室が判断しても、女性活躍推進を重要施策と位置付ける安倍首相としては最低2人は選びたいところだ。
 
今回、たった1人しか選ばなかったのは、男性の入閣待機組が溢れていたことと、女性の適任者がいなかったことが原因と考えられる。そんな中で、苦汁の選択が片山氏だったのではなかろうか。大蔵省主計官や外交防衛委員長の経験がある上に、二階派からの入閣によって幹事長への総裁選での恩返しにもなる。
 
しかし、結果的には誤った選択だったといえる。これだけ多くの疑惑が指摘されると逃げ切ることは難しい。となれば、首相の任命責任が問われ、支持率にも影響してしまう。しかも、唯一の女性閣僚を更迭すれば、女性がいなくなってしまうため、新たな閣僚も女性から選ばざるを得ず、首相としては2度目の失敗は絶対に許されなくなってしまう。
 
欧州ではメルケル独首相やメイ英首相も落日を迎えようとしているが、日本にはまだまだ女性宰相が誕生する日は遠そうだ。女性が活躍できる国内の社会的インフラが整備されていないのか、現役議員に問題が多過ぎるのか。
 
野党の面々を拝見する限り、不倫や国籍問題で自分に甘く他人に厳しい女性議員も散見され、与野党とも個人的な資質にも問題があるようにみえる。上川陽子前法相のように、胆力ある仕事を淡々とこなせる立派な女性議員が増えて、いつしか女性宰相が誕生する日が来ることを願いたい。