2020年01月21日(火曜日)
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【台湾総統選挙報道で誤りを繰り返す報道各社―民進党は「中国からの独立」を志向している?】 永山英樹(台湾研究フォーラム会長)

■日本にとっても重要な選挙であるのに

 

1月11日に台湾で行われる総統選挙は、民進党で現職の蔡英文総統と国民党の韓国瑜・高雄市長との一騎打ちの構図だ。米国(日米同盟)をバックに中国の「統一」(台湾併呑)攻勢への抵抗を強化する蔡氏と、すでに中国の声援、支援を受けながら政権奪取を目指す韓氏のいずれが勝つにせよ、その結果は日本を含むアジア太平洋地域の安全保障に深く関わることになる。

 

しかし、それほど日本にも重要な選挙であるのに、日本の報道各社はそれに関して重大な誤報を返している。つまり「民進党の蔡英文総統」に言及する時、往々にしてその前に「台湾独立志向が強い」「独立志向の」「独立志向のある」といった言葉をくっつけるのがそれだ。朝日、読売、毎日、產經新聞、共同、時事などはみなそうだが、そういった表現は誤り以外の何物でもない。

 

私は各社に対し、すでに何度も誤りを指摘するのだが、改められることはない。なんだかそうすることが日本のメディアには義務付けられているようだ。もしそうだとすれば、そうさせているのは中国ということになろう。

 

■「台湾独立」の正しい意味と間違った意味

 

この「台湾独立」という言葉には、正しい使い方と間違った使い方が見られる。

 

その正しい意味は「中華民国からの独立」である。台湾人が長年推進してきた台湾独立建国運動は、それを目指すものに他ならない。

 

それに対して間違って使われるのは、「中華人民共和国からの独立」という意味によってである。これが誤りであることは、冷静に考えればわかるのではないか。中華人民共和国に支配もされていない台湾で、そのような「志向」があるわけがないのである。ただ中国政府が「台湾は中国領土の不可分の一部」という虚構の「一つの中国」原則を掲げ、台湾側が「統一」を拒否すれば、「台独分裂」の動きなどと勝手に呼んで非難するため、その宣伝に惑わされる者が出てくるのである。

 

そして、その宣伝を手伝うのが日本のマスメディアだ。その所謂「台湾独立」は、後者の「誤った意味」で用いている。

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