2020年04月01日(水曜日)
ようこそ、ゲストさん。有料記事を見るにはログインが必要です。
 
 
ログイン情報を記憶

システム復旧致しました。

【教科書で教えたい近現代史】 (その10/最終回)  歴史の偽造・捏造をノックアウトし、日本を取り戻そう‼ 鳥居徹夫(元文科大臣秘書官)

🔶 思想戦、歴史戦、情報戦の中で 

 

 世界、とりわけアジアにおいて日本との関係は、きわめて良好である。関係がおかしいのは、中国や韓国だけ。その中国や韓国が、日本国や日本国民に対して、事実を歪めるヘイトスピーチを全世界に拡散している。

 事実に反した、いわゆる従軍慰安婦や戦時徴用工、南京事件に関する日本への攻撃、国家犯罪として糾弾しようと画策し、効果を上げた。

 しかし、言われっぱなしではなく、それがウソやデタラメであったと、史実、事実にもとづいて反論する流れが芽生えた。

 第二次世界大戦が終結し、日本が武装解除した昭和20(1945)年は、極東国際軍事裁判(いわゆる東京裁判)が始まった年であった。

この極東軍事裁判は、軍事占領政策として行われ、かつ国際法(ハーグ陸戦条約43号)に反する。

実際、昭和20(1945)年から日本の独立回復の昭和27(1952)年まで、世界地図には日本が描かれていなかった(存在しなかった)。

さらには昭和20年9月19日に「日本に与うる新聞遵則」、いわゆる30項目のプレスコードが発令され、過酷な言論報道統制が行われた。

プレスコードは、検閲制度への言及、アメリカ・ソ連・中国など連合国への批判、朝鮮人への批判がタブーとされた。そして独立回復後もガン細胞のように増殖を続けた。

まさしく容赦のない占領政策の貫徹であった。

戦争に限らず革命やクーデターが起きた場合、まず報道機関を占拠する。メディアについては、日本人は7割が信用するが、アングロサクソンは7割が信用しない。アメリカも同様にメディアへの不信は強い。ちなみにCNNは「チャイナ・ニュース・ネットワーク」と揶揄されている。

 

🔶 日本の名誉を取り戻し、歴史捏造にノックアウトを 

 

 令和元(2019)年は、日露戦争の勃発から115年でもある。

 二百三高地陥落を受けての旅順制圧、日本海海戦でのバルチィック艦隊の壊滅、そして奉天の会戦でロシアのコサック部隊を撃破しての勝利。

 日本は、非抑圧民衆にとって、アジアの曙であった。

 そしてこの令和元(2019)年は、日清戦争勃発から125周年でもある。

 豊島沖海戦、黄海海戦で北洋艦隊を撃破し、北洋艦隊の本拠地の威海衛を制覇し、ペキンを震撼させ勝利した。

 日本の勝利は、アジアの被抑圧民衆を目覚めさせた。そして白人諸国(欧米)の植民地支配と(中国大陸の)華僑の経済支配という「二重の支配」から、解放・独立への大きなバネとなった。

 いま歴史認識の転換期にあり、日本の発信が求められている。

 令和の御代こそは、日本の名誉を取り戻し、歴史の捏造をノックアウトしなくてはならない。

 

 

🔶平和」とは「法の支配」のこと、外交に正義や道理は無力 

 

第2次大戦後の東西冷戦から、その終結とソ連の崩壊まで、日本では長期間にわたり「平和と民主主義」が、呪文のように唱えられてきた。

ところが「平和」とは何であるかについて、単に戦闘状態でないかのような単細胞的な思考が、当時から今日にいたるまで国民風潮を支配していたことは否めない。

昭和憲法の前文には「われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ」とある。

 これを国際社会のモノサシでみると、「覇権をもとめる野蛮勢力の横暴と不条理に隷従して、われらの安全と財産と生存が略奪されることを容認した」となる。

 

イギリスの哲学者であるトマス・ホッブズは、その著『リヴァイアサンLeviathan』で次のように指摘する。

平和とは、「人は人に対して狼となる」「万人の万人に対する闘争」の否定であり、ひいては「法の支配」を指す。

 

また昭和48(1973)年にノーベル平和賞を受賞したヘンリー・キッシンジャー氏は、その著『ホワイトハウス・イヤーズ』(邦訳で『キッシンジャー秘録』全5巻、小学館刊)で、次にように指摘する。

「弱ければ必ず侵略を誘い、無力であれば、結局は自国の政策を放棄させられる」「力がなければ、もっと崇高な目的でさえ、他国の独善行為によって、押しつぶされてしまう危険があることは、事実なのである」

同著は「外交技術というものは、軍事力を補強することができても、軍事力の身代わりをつとめることは決してできなかった」「実際には、力の均衡こそが、平和の前提条件をなしていたのである」とも指摘した。

(いずれも『キッシンジャー秘録』第1巻257ページ)

外交に正義や道理は、全く無力なのである。パワー・軍事力なしでは相手から譲歩を引き出せない。

 

2014年11月に、大量の中国漁船が小笠原沖で赤サンゴを違法採取した。外務省は退去を求めたが効果がなかった。

中国当局は、口先では漁船を取り締まる、と言いながら見て見ぬふりであった。

中国漁船が退去したのは、赤サンゴを根こそぎ取り尽くし、海中が荒れつくされた後で、漁具が放置されたままであったことは、記憶に新しい。

 

つまり「歴史を通じて、国家の政治的影響力の大小は、およそ、その国の軍事力の程度に比例してきた」(同著)。

外交とは、クラウゼヴィッツの言葉を借りるまでもなく、血を流さない戦争である。

いままさに歴史認識の転換期にある。思想戦、歴史戦、情報戦のまっただ中で、「日本を取り戻す」という地道な作業が、令和の御代に求められていると言っても過言ではない。 

 

 

🔶 近現代史は、歪曲され捏造されている 

 

いま学校現場での歴史の時間は、明治維新で時間切れとなって、近代、現代まで行かない。教えないのではなく、教える時間がない。時間切れで学年が終わってしまう。しかも受験問題には出ない。

近現代史は、むしろ教えにくい。歴史観がらみで、この先生は右だとか左だとか、言われることをおそれてしまう。

 

 ところが中国や韓国は、「日本は悪い国だ」の一枚岩。

 政権の求心力を保つための反日です。政権批判に向かうエネルギーを、日本に向かわせている。

 攻撃しやすい材料を集め、言いがかりをつければよいわけで、ウソの上塗りや歴史の偽造は平気。

 

 一方、日本は、近現代史について情報を発信しない。

発信しないということは、言われっぱなしとなる。そうすると中国や韓国の主張がウソであっても、それが本当のように錯覚してしまう。

 

 今の日本の中堅、そして若い層は、それが不当な言いがかりなのかどうかを判断する基準、知識すらもない。

 国際化がすすむにつれて、日本のアイデンティティを国内外、とりわけ海外で問われている。

 いま日本の多くのマスコミは、中国や韓国の発信した「大虐殺とか、慰安婦などが大きく取り上げている」ことを報道するが、その反論や、それがウソであることは報道しない。

 ウソの歴史認識が外交、政治交渉の殺し文句として使われている。正確な史実に基づく歴史でなく、歪曲された歴史が拡散されているのである。

 そういう言いがかりへの反論などの作業は行われているが、それだけで終わっている。

 

 それでは、日本人の心を暗くし、日本人が自分の祖国・日本に自信が持てないということになってしまう。

 堂々と胸を張る日本にならないと、健康体にならない。

「日本を取り戻す」という作業は、これら史実に反する言いがかりに対する目潰し作業であるとともに、日本の若者・青年にロマンと勇気、パワーを与えるものを、提供していくことも大切である。

 これまで中国や韓国による歴史捏造がまかり通っていたのは、日本からの発信がなかったからである。

 歴史認識問題で「反日プロパガンダ」を流している国に、日本が反撃しなかった。世界の国々は、一方的な情報しか入らなかったならば、そのプロパガンダを信じこんでしまう。

反論すべきは反論しなくてはならない。言われもない日本を貶め日本人に対するヘイトに対しては、国内においても対外的においても、日本政府としての組織的に反論し、事実を発信しなくてはならないのである。

 

昭和や平成の時代に蔓延した「安易な事なかれ主義」に終止符を打ち、きちんと主張すべきは主張し、日本の名誉と誇りに自信を持てる令和の新時代としなくてはならない。

 

 トインビーは「歴史を失った国は滅びる」と言っている。日本の正しい歴史を子どもたちに伝えることが急務。まさに日本は今、その危機に直面している。

 

日本の名誉と尊厳を守るため、美しい伝統と文化を誇るため、そして次世代に「生まれてよかった日本」「住んでよかった日本」を子供や孫に継承するため、自信をもって前進しよう。(完)