2019年12月12日(木曜日)
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【とおる雑言】  西岡著『トラジャ』がJR解析 寺井 融(アジア母子福祉協会監事)

 牧久著『暴君』(小学館)を紹介したことがある。同書では「まるで共産主義の独裁国家のようなことが、松崎の周辺で平然と行われていた」と指摘していた。西岡研介氏の近刊『トラジャ』(東洋経済新報社)でも革マル派、なかんずく松崎明動労委員長によるJR支配の全貌が明らかにされている。

動労(革マル系)は、順法闘争やスト権ストを行い、〝鬼の動労〟と言われてきた。民営化にあたって一転。穏健派の鉄労らと統一してJR総連を結成する。これを松崎明のコペルニクス的転向(コペ転)という。

総連結成直後から、革マル派の「潜り込み、乗っ取り、食い破り戦術」によって、旧動労系に主導権を握られる。JR西や東海、九州、それに四国などの旧鉄労系が脱退し、旧国労右派の鉄産労と一緒にJR連合を結成して、JR内の多数派となった。

しかし、依然として、JR東や北海道、貨物などでは、JR総連が強い。

西岡著は「『反スターリズム』を掲げる革マルの影響を色濃く受けたこの組合の理論が、(反対派の存在)を許さず、(一枚岩の)民主集中制という絶対原則を貫いたスターリンのそれと酷似」していると分析。脅迫と暴力、言論弾圧によって支配してきたのだ。経営側にも食い込み、人事まで容喙。共産主義者は権力奪取のためなら何でもあり。いま、東で総連から大量脱退が起こっているが、革マル派のJR支配は崩れ切っていない。問題は、彼らが機関士で、階級闘争主義に立つ労働運動を展開していることである。