2019年12月12日(木曜日)
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【日本への回帰】 無窮と無常 展転社代表取締役 荒岩宏奨

 『平家物語』の冒頭は「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり。娑沙羅双樹の花の色、盛者必衰のことはりをあらはす。おごれる人も久しからず、只春の夜の夢のごとし。たけき者も遂にはほろびぬ、偏に風の前の塵に同じ」である。祇園精舎の鐘の音は、世の中は常に流転することを表しているような響きであり、沙羅双樹の花のように、盛者であってもやがては衰退していくというのが世の中の道理である。栄華を誇るのも長くは続かず、春の夜の夢みたいなものである。強い者もやがては滅びる。風の前の塵のようなものである。といった意味である。

 また鴨長明の『方丈記』は「行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。世の中にある人とすみかと、またかくの如し」で書きはじめている。河の水は絶えることなく流れているけれども、それは同じ水ではない。淀みに浮かぶ水の泡は、消えたりできたりして、ずっと留まっているわけではない。世の中を生きる人も、住み家もまた同じである。といった意味である。

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