2019年09月15日(日曜日)
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【マリの喫茶室】(37) バリアフリーの街 浅草

(1)安倍総理の発言

 2019年6月28日のG20大阪サミットの夕食会での安倍総理の挨拶が、物議を醸した。首相は、「大阪のシンボルである大阪城は、最初は16世紀に築城されました」と大阪城を紹介し、明治維新の混乱による焼失後、天守閣の復元工事が行われたと言った後、「しかし一つだけ、大きなミスを犯してしまいました。エレベーターまでつけてしまいました。」と言ってしまった。

首相としては、軽いジョークのつもりだったようだが、バリアフリーを「ミス」と言ったことは当然ながら、各方面から批判を浴びた。

2019東京オリンピック・パラリンピックの開催を控え、日本のバリアフリーはどんどん進んでいる。

にもかかわらず、開催国の首相がこんな認識かと正直がっかりした。大阪城がいち早くエレベーターを設置し、障害者や高齢者も登れるようにした。これは誇るべきことだ。にもかかわらず、それを「ミス」と呼んでしまったことは、失言ではない、日ごろの認識不足が露呈されただけだ。

高齢化の波の中で、車いすを使う人も増えている、私だっていつ、脳梗塞などで車いす生活になるかもしれない。交通事故にあう可能性だってある。高齢や障害で車いす生活になったら、外出はあきらめ、家に引きこもって暮らしたのはひと昔以上前の話である。

今は、車いすの人だって、外出をする。旅行だっていく。健常な人と同じように人生を楽しみたい。障害があっても、あきらめないでいい社会を私たちは作ってきたのではないか。

(2)浅草のバリアフリー

最近、新しいホテルはバリアフリールームの設置が義務付けられるようになった。コンサートホールや映画館に車いす席や車いす用トイレがあるのは当たり前になっている。

しかし、昔からある神社仏閣には階段や段差がつきものなので、なかなかバリアフリーが進まない。

そうした中、バリアフリーが素晴らしいと思った場所の一つが浅草の浅草寺である。

首都圏に住んでいると、浅草はいつでもいけるので、なかなか行く機会がない。最近、10年ぶりくらいに浅草に行き、バリアフリーが進んでいることに驚いた。

予想通り、浅草は外国人観光客で賑わっていた。仲見世通りを浴衣の人がたくさん歩いている。ほとんど外国人である。外国人がコスプレとして浴衣を着ているようだ。

雷門から仲見世通りを歩くと浅草寺に到着する。この仲見世通りは石畳だが、段差がないバリアフリーである。車いすの外国人観光客も見かけた。

さらに、浅草寺に到着すると、驚くべきことに、本堂にあがるためのエレベーターが脇に設置されていた。もちろん、正面は階段である。だから普通には気がつかない。エレベーターはどうやら後からつけたようである。車いすでもお参りができるようにという温かい配慮を感じた。

浅草の素晴らしいところは、浅草寺だけでなく、街全体がバリアフリーであることである。歩道は段差がなく広い、雷門の向かいの観光センターには車いす用のトイレがある、地下の公共駐車場にはゼブラゾーン(車いす用駐車スペース)がある。水上バスも車いすで乗れるようになっている。

浅草寺単体のバリアフリーではなく、街全体が、誰でも楽しめるようにと一体となって街づくりをしている。だからこそ、障害のある外国人も一人で安心して観光ができる。

これこそ外国人に誇れることではないでしょうか。

(外国人でにぎわう浅草 雷門)