2019年02月19日(火曜日)
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【マリの喫茶室(30)】 ―昭和の輝き―

 平成も終わろうとする今年、昭和は、さらに遠くなりにけり。しかし、昭和の輝きは今もまだ。
 
【介護スナック】
 
 高齢者の生活の質(QOL)が重視されるようになって、スナックの効用が見直されている。仲間と楽しく歌って飲めば、高齢者も元気だった昭和を思い出して、元気になる。送迎や介護もついた「介護スナック」がはやったり、有料老人ホーム内にスナックをつくった施設もあるという。最近は、スナックではないが、シダックスなどのカラオケボックスでもバリアフリーで車いす用トイレがあるところも増えている。
 
 音楽療法は、リハビリテーションの一つだ。楽器を弾いたり、歌うことは、脳を活性化する。それも嫌いな曲ではダメ。童謡や民謡はノーセンキュー。心地いい刺激が脳を活性化する。心が動けば身体が動く。昭和を思い出して、多いに歌い、いつまでも元気でいたいものです。
 
【やすらぎの郷】
 
 脚本家の倉本聡が昭和生まれのシニア世代に贈るドラマ「やすらぎの郷」は、2017年に放送され、数々の賞も受賞した話題作であった。(石坂浩二主演)
やすらぎの郷は、一世を風靡したけれど、年をとり世間から忘れられた往年のスターたちが集まる老人ホーム。実際に、八千草薫、浅丘ルリ子、加賀まり子といった、昭和世代であれば、誰もがその名を知っている、でも今は年を取り、めったにテレビで見なくなった後期高齢者の俳優ばかりが出演している。確かに年を取ったな、と思うのだが、往年のスターたちが、今も健在で、昭和の輝きをはなっている。さらに、ストーリーが実際の俳優たちの実話と重なるようで、実にリアルだ。

 中でも際立っているのが八千草薫である。実年齢が80歳を優に超えているにもかかわらず、品位があり、かわいらしい。存在感が際立っている。
その八千草薫は、戦前からの生き残り大スター九条摂子を演じる。九条摂子は、大スターだが、ひそかに戦争体験により深い心の傷を負い、今も抱えて生きている。戦時中、多くのスターが軍に協力を求められて慰問に参加している。八千草薫が演じる九条摂子も、戦時中に軍の求めに応じて、特攻隊員の慰問の食事会に参加したことがあった。翌朝、特攻隊として出征する若者たちの最後の晩餐であることを知り、彼女はとまどう。参加した特攻隊員全員が、世紀の大スター九条摂子と食事を共にできたことを喜び、そして翌日全員が死んだ。
 
 戦後、その時の特攻隊員だった母親から、「息子はあなたに会えたことを喜んで死んでいきましたが、あなたはまだ生きてますね、食事はおいしかったですか。お腹はくちくなりましたか。」という嫌味たっぷりな手紙をもらい、ショックを受ける。
彼女にとっては、生涯忘れられない、でも最も思い出したくない辛い体験となった。
八千草薫の実話のように聞こえてしまうことがすごい。昭和のスターの輝きは、光と影がもたらす深さがある。
 
 なお、やすらぎの郷は現在BSテレ朝で再放送中、続編は、2019年4月から始まる予定です!興味を持った方は是非ご覧ください。
 

(夕日は美しい 立山の夕日)