2018年09月21日(金曜日)
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なるほど納得政経塾㉔ 「企業の社会的責任について」 神奈川大学経済学部教授 経済学博士 小山和伸

なるほど納得政経塾㉔
「企業の社会的責任について」
神奈川大学経済学部教授
経済学博士 小山和伸

 
 神戸製鋼やスバルの検査データの改竄問題を始めとして、日産での検査工無資格検査など、国際的にも高い水準を保ってきた日本の物作りへの信頼が揺れている。企業の社会的責任とは何かを巡る議論は、様々に展開されてきた。この問題について、正反対の2つの学説を紹介して、考えるヒントを提供したいと思う。
 
 本講では先ず、M.フリードマンのいわゆる「社会的責任不要論」を説明し、次に続く次稿にてK.アローのいわば「社会的責任必要論」と呼ぶべき理論を説明したい。
M.フリードマンが必要ないと主張する企業の社会的責任とは、本業の経営活動以外の社会的貢献を意味しており、例えば慈善事業への寄付とか、音楽堂や図書館、美術館などの建設と寄贈などの行為を意味している。フリードマンは、そうした本業以外の社会的貢献は企業にとって必要ないばかりか、むしろやってはならない余計な行動であると警鐘を鳴らしている。
 
 フリードマンの理論は、主に以下の4つの論点からなる。第一に、私企業は事業利益のみを追求すべきであること。第二に、経営者は株主に対してのみ責任を持つべきこと。
第三に、社会的に有用な企業ならば、それだけ高い利益があげられるはずであるということ。そして第四に、企業間の自由な競争が保証される限り、利益の追求と社会的責任は両立するということである。
 以下、この4つの論点に従ってフリードマンの理論を解説しよう。

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