日本共産党と憲法九条
玉川博己(三島由紀夫研究会代表幹事)
近年国政選挙において日本共産党は憲法九条を守ることをその選挙スローガンの前面に押し出し、一昨年の東京都知事選においてもやはり憲法問題を争点にあげて、小池百合子=改憲・軍備強化派、鳥越俊太郎=平和・護憲派という対立軸を煽ったが結果は惨敗であった。
では日本共産党は最初から憲法擁護政党であったのだろうか。以下は昭和21年日本国憲法を審議する衆議院において共産党代議士の野坂参三が行った演説の骨子である。
「われわれは民族の独立をあくまでも維持しなければならない。日本共産党は一切を犠牲にして、わが民族の独立と繁栄のために奮闘する決意をもっているのであります。要するに当憲法第二章(第九条)は、わが国が自衛権を放棄して民族の独立を危うくする危険がある。それゆえにわが党は民族独立のためにこの憲法に反対しなければならないのであります。」
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