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【論説・コラム】月の大きさが変わる理由

※イメージ画像

 

月の大きさが変わる理由は、現代科学でも半分説明できて、半分説明できない。

 

8月30、31日に見られた、年間で最も月が大きく見える「スーパームーン」では、楕円軌道を描いている月が地球に最も近いタイミングで満月となるため、最も離れた位置で観測される満月に比べると、14%も大きくなるという。これは物理現象がもたらす遠近上の変化である。

 

私たちがよく感じる、地平線から離れた月と、地平線に近い月の大きさがまるで数倍も異なるような大きさ変化。こちらは現実の距離が同じであっても見た目がまるで異なる。今月29日(金)に訪れる中秋の名月も、比較的に野分(台風)の季節が落ち着き、天候穏やかな中で地平線近くに確認できる丸々と大きな満月が、年間最も趣深い名月として語られてきた古からの伝承である。

 

月の位置関係で感じる大きさ変化は、実は錯視に過ぎない。どちらも5円玉や50円玉で覗けば同じ大きさであることが確認できるそうだ。これまで原因として疑われてきた光の波長や大気、距離の類によるものではなく、私たち自身の視覚や脳内変換に事情があって発生している視覚側の問題だそうだ。

 

にわかには信じられないが、騙し絵アートでも私たちは同じような「信じられない」を実感している。五感の中でもとりわけ私たちが強く依存している「視覚」が、実はこの世界の真実を必ずしも正しく反映していないとすれば、何を軸に世界を捉えれば真実が掴めるというのだろうか。

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