ken「筆は剣よりも危うし」

【筆は剣よりも危ふし】 靖国神社に祀られてゐない烈士女     三澤浩一(武客)

 昭和20年8月15日、一億慟哭の日である。我が国は大東亜戦争において、アメリカを中心とする連合国に降参した。終戦とか敗戦とか降伏とか、いろいろといふが、敵に屈したのである。我が国にとつて、白村江の戦ひ以来、それ以上の敗北となる。
 「日本軍は無条件降伏したが、日本国はポツダム宣言を受諾した有条件降伏である」といふ人がゐる。我が国の現状といふより、惨状ともいへる姿を見たら、我が国の完全敗戦は否定できない。今さら完全敗戦は取り返しがつかないが、永久敗戦は阻止できるし、阻止しなければならない。
 8月15日は「戦没者を追悼し平和を祈念する日」となつてゐるが、僕は「敗戦無念日」として迎へてゐる。今年の8月15日は78年目の敗戦無念日となつた。
 本紙の愛読者の皆さんも、酷暑・大雨・暴風・疫病などが危惧される中、靖国神社または護国神社に参拝されたことであらう。僕も15日の朝、靖国神社を参拝した。朝から多くの方々が参拝してゐる姿を見ると、いつの日か「敗戦」も「無念」も晴らすことができると確信する。
 さて、毎年この敗戦無念日の前、志を同じくする道の友とともに、国難に殉じられた方々の慰霊巡拝を執り行つてきた。昭和20年8月14日・15日の「宮城事件」の畑中健二陸軍少佐らを祀る弧忠留魂之碑をはじめとする烈士巡拝である。靖国神社にお祀りされてゐない純忠烈誠の志士の方々に感謝と尊敬と追悼の誠を捧げるための巡拝だ。今年は8月13日、荒岩宏奨さんとともに下記を巡拝した。
弧忠留魂之碑(「宮城事件」四烈士/港区の青松寺)おひとりだけは靖国神社に合祀されてゐる。

殉皇十二烈士女之碑(尊攘義軍十二烈士女/港区の愛宕神社)
十四烈士自刃之處碑(大東塾十四烈士/渋谷区の代々木公園)
明朗会十二烈士忠魂之碑(明朗会十二烈士女/府中市の大長寺)おひとりは女性だが「十二烈士女」ではなく「十二烈士」となつてゐる。今年はこの写真を載せた。

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