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【三芳雑記】 素晴らしい映画「1秒先の……」

昨年は「六本木クラス」で、今年は「CODE」となるのか。これらはテレビドラマの話で、前者が韓国、後者が台湾のリメイク作品である。リメイクとは、もともと映画において、過去の映画を再び制作することを指す。原作が同じなのである。

監督が異なるのが一般的だが、「ビルマの竪琴」のように、市川崑監督が一九五六年(安井昌二主演)と一九八五年(中井貴一主演)と二作撮っている例もある。黒沢明監督の「七人の侍」がジョン・スタージェズ監督の「荒野の七人」となり、また、周防正行監督の「シャルウイダンス」もリチャード・ギア主演でリメイクされている。

よい作品は、どこの国を舞台にしても、出演者が違っていても、面白いということか。それとも、映像化に値する良質な原作や脚本が少ない証左?

これまでは、長い前置きです。

最近、素晴らしいリメイク映画を観た。

もとは台湾のチェン・ユーシュン(陳玉勲)監督の「1秒先の彼女」で、その日本のリメイク版が山下敦弘監督の「1秒先の彼」。主人公が彼女と彼。町が台北と京都と変わっているけれど、消えた一日と、舞台が郵便局なところが同じ。私書箱も有効に使われている。日本版の脚本が宮藤官九郎で、原案の味を正確に伝えている。

台湾版のリー・ペイユ(李●◎)とリウ・グァンティン(劉冠廷)、日本版の清原果那と岡田将生コンビが、キュートでピュアな役を自然に演じていて、オジさん(いや、オジイさん)でも、胸キュンとなった恋愛映画でした。ぜひ「1秒先」の「彼女」も「彼」も観て楽しんでほしい。リメイクによって、台湾人と日本人の感性の近さも感じたのである。         (融)

● 上の部位が「雪」で下が「サンズイに「市」

◎ 「王」偏に「兪」