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【論説・コラム】悪の権化にしか見えないビッグモーター社長の退任劇

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自動車保険の不正請求問題に揺れるビッグモーターの兼重宏行社長(71)が7月25日、都内で辞任を発表した。直接関わりのない一般契約者の保険料まで高騰しかねない大規模不正の悪質手口は社内で公然の事実であったにも関わらず、「不正は知らなかった」「耳を疑った」「愕然とした」「衝撃的だ」などと他人事のような逃げ口上を繰り返し、末端の各店長らによる単独『犯』であることを強調した。

 

しかし、今回の発覚経緯をみれば、社長主導の反強制的『犯行』であることは疑いの余地がない。

 

今から1年半も前、損保3社に「上長の指示で過剰な自動車の修理をし、その費用を保険会社に請求している」という旨の内部告発が届いた。

 

情報を受けた損害保険ジャパンと、東京海上日動火災保険、三井住友海上火災保険の3社は、2022年2月以降、修理書の請求書類を数百件抽出しサンプル調査を実施。すると、全国33の整備工場のうち25の工場で、水増し請求が疑われる案件が合計80件超見つかった。

 

3社がビッグモーターに自主的な調査を要請した結果、関東の4工場全てで不正請求が行われていたことが分かった。ここで、同社は問題の矮小化に動く。「工場と見積作成部署との連携不足や、作業員のミスなどによるものであり、意図的なものでない」とし、組織的な関与の否定を強調した。

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