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【論説・コラム】善意あれば必ず悪意あり、朽ちることなき人類の敵

※イメージ画像

 

歴史に「もし」を用いても詮無いが、異なる世界線を想像することで、未来の歴史を変えるヒントにはなる。

 

そんな前提で現代社会を考えるとき、私たち自由主義国家にとって日々悩ましい存在であり続ける中国やロシア、北朝鮮といった「ろくでもない」独裁国家を生み出した責任の一端が、我々日本の歩みにないとも言えない皮肉がある。

 

無論、世界史で華々しく活躍する各国それぞれが因果関係でがんじがらめに絡み合い、現代社会の礎になったことを考えれば、全ての主要国に現状を招いた功績と責任がある。日本が近代化を果たすきっかけとなった黒船来航やそれ以前に開国を求めてきた米英仏露の欧米列強による重圧がなければ、150年経った現在でも、東京は江戸であり、徳川25代目将軍あたりが公武合体幕府の元で幕藩体制を敷いて、緩やかな専制独裁政治を執り行っていたかもしれない。

 

日本が世界に大きな影響を及ぼすのは、1894年の日清戦争以後である。その勝利が世界を驚嘆させたが、西欧列強は日本の軍事力よりも当時の中国・清の弱体ぶりに注目した。露仏独の三国干渉で日本の戦利を召し上げた後で、広大な東アジアの領土を租借という名のもとに次々と我がものとしていった。

 

度を超えた東アジアへの介入ぶりを見せたのがロシアである。仏独を焚きつけて三国干渉を行うと、日本に返還させた遼東半島をほぼ自らの租借地として奪い取り、関東州から朝鮮半島にその触手は伸びようとしていた。

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