araki「拉致問題の闇を切る」

―拉致問題における思い込み― 荒木和博(特定失踪者調査会代表)

 おそらく多くの方々の拉致のイメージは「日本海側の海岸を歩いていて、突然襲われ袋を被せられて…」というものでしょう。しかし現実にはこんな単純な拉致は極めてわずかです。

 政府認定拉致被害者だけで見ても次のようになります。

久米裕さん(騙されて東京から石川に行き、能登半島から拉致)
松本京子さん(拉致される前に自宅近くでの目撃証言あり、海岸からは数百メートル離れている)
横田めぐみさん(拉致された現場は自宅の直ぐ近く。海岸から直線距離でも300メートル以上)
田中実さん(騙されてウィーン経由で北朝鮮に入る)
田口八重子さん(騙されて佐渡ないし宮崎に行き拉致)
地村保志さん・富貴恵さん(拉致された現場は通常言われている小浜公園展望台ではなく、別の場所で待ち伏せされたと思われる)。
蓮池薫さん・祐木子さん(本人は海岸を歩いていて拉致されたと言っている。本人の言う通りだとすればこれが唯一、一般のイメージに近い拉致)
市川修一さん・増元るみ子さん(鹿児島県吹上浜近くに車を置いていたが実際どこで被害に遭ったのかは不明)
曽我ひとみさん・ミヨシさん(佐渡島の路上で襲われたとされている)
原敕晁さん(騙されて大阪から宮崎に行き拉致)
石岡亨さん・松木薫さん(スペインで騙されて北朝鮮に入り出られなくなる)
有本恵子さん(英国で騙されて北朝鮮に入り出られなくなる)

 偶然に工作員に出会って拉致されたというケースはおそらくごく一部だと思います。大部分はターゲットを定めて工作員ないし協力者が接触し、本人の身上を調べた上で騙して、あるいは待ち伏せて行ったものです。そのやり口は拙著『「希望」作戦、発動 北朝鮮拉致被害者を救出せよ』(晩聲社・オンデマンド出版)に小説の形で書いていますのでご一読いただければ幸です。

 もう一つ、この政府認定17人ですが、誰も知らなかったときに政府が発表して分かったケースは何件あると思いますか。

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