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【コラム】親への感謝と恨みは自身を映す反射鏡である

※イメージ画像

 

一体、私たちは生み育ててくれた両親に感謝すべきか否か。

 

40年前頃、こんな疑問を口にすれば「当たり前だろ、親不孝者め」と即答で一蹴されたことだろう。この40年……いやSNS全盛となった10年前頃から、社会の価値観は急激に変容しつつある。江戸時代から当たり前のように続いてきた家父長制や長幼の序といった儒教的な規範が崩れ、親子といえども対等だったり、役割分担で協力し合う関係だったりという価値観が広がっている。

 

最近、高校生に小論文の課題で「自殺・自死が許されるか」を生徒に尋ねたところ、「生きるのも死ぬのも自由」という賛成意見が返ってきた。

 

「君の幸福を願って腹を痛め、苦楽を共にしてきた親への感謝の気持ちは」と問うと、「生んでくれと頼んだわけではない。たまたま自分の親の子として誕生しただけであり、自分の命は自分のもの」との返答。言われてみれば自分も、思春期に同様の考え方だったことを思い出す。

 

若かりし頃、自ら命を絶とうと考えたことも一度や二度ではない。実際、その頃の自分を思い出せば、周囲の人々の悲しみなど、どうでも良かった。死のうか考えている人間に、「つながっている人の命まで削ってしまうんだ」と言われたところで、「周囲の人からそれほどの愛情を感じなかった」と言われればそれまでだ。

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