minsha 「とおる雑言」

【とおる雑言】北海道で軍事演習と米軍駐留を  寺井徹(母子福祉協会監事)

ロシア軍は、極東で大軍事演習「ボストーク(東部)2022」を展開した。ロシア、中国、インドなど十三カ国の軍隊が参加したという。ウクライナの西部戦線のほか東部においても戦えると、誇示したかったのであろう。演習地には択捉、国後など日本国固有の領土も含まれている。もはや、厳重〝口頭〟抗議では、済まないのだ。

この際、日米英仏独豪軍ほかカナダ、ニュージーランド、インドなどの軍隊も招いて、北海道周辺において大軍事演習を行ってはどうか。インド軍は、旧ソ連式での武装が基本かもしれない。この機会に、武器をNATO式へ転換をはかってもらうべきである。ウクライナ戦争では、当初、両国ともソ連製で戦う状況となっていた。

それと、もし、私が北海道知事なら、日本政府に米軍地上部隊の北海道駐留を提案する。そして、米政府と交渉してもらうのである。かつて札幌市(当時は豊平町)の真駒内ほかに、米軍基地があったのだが……。

たしか米軍は現在、北海道に演習場は持ってはいるものの、駐留軍の最前線は青森県の三沢基地となっている筈。

その昔、ソ連が核搭載可能の中距離ミサイルSS20をヨーロッパ正面に展開したとき、西ドイツのシュミット首相(社民党)は、米軍の中距離ミサイル、パーシングⅡの西独国内への配備を急いでもらうとともに、米軍部隊の国内駐留を求めた。〝人質〟というわけではないが、仲間がそこにいて初めて守る気になるもの。ウクライナには欧米軍がいない。欧米の武器だけが戦っているのである。(「とおる雑言」二〇二二年九月)