ken「筆は剣よりも危うし」

「ウクライナに平和を」祈り願ふ行動 ご報告 三澤浩一

<「ウクライナに平和を」祈り願ふ行動>を令和4年7月9日に開催しました。元内閣総理大臣である安倍晋三さんが、前日の7月8日に遊説先の奈良県で銃撃され、お亡くなりになられました。謹んで哀悼の誠を捧げて、ご冥福をお祈り申し上げます。

 人が人を殺すことは悲しいことです。その悲しいことが世界各地で繰り広げられてゐます。かう述べてゐる間も、ウラジーミル・プーチンが率ゐるロシアすなはちプーチン・ロシアが侵略を進めてゐるウクライナでは銃弾も砲弾もミサイルも撃ち込まれ、多くの人々が虐殺され蹂躙されてゐます。そして、この惨劇はウクライナだけではありません。

 アジアにおいても、中国共産党が率ゐる中華人民共和国が侵略してゐるウイグルでも、南モンゴルでも、チベットでも、多くの人々が虐殺され、蹂躙されてゐます。私は全ての侵略も虐殺も蹂躙も許すことはできません。志を同じくする道の友たちとともに<侵略に立ち向かふ会>に参集して、3月27日に<侵略を許さない行動>を開催しました。

 そして、同志道友が再び集ひ、7月9日に「ウクライナに平和を」祈り願ふ行動を開催しました。主催は<「ウクライナに平和を」祈り願ふ会>です。この会は、プーチン・ロシアによるウクライナ侵略を許さないといふ声をあげて、思想戦争を戦ふため、民族派有志により結成された超党派の時限的な運動体です。あくまでも運動体ですから、組織体ではありません。

 「ウクライナに平和を」祈り願ふ行動は、多くの方々のご参加、またご支援ご協力により、正々かつ堂々と実行できました。私も浅学非才の老輩ながら、主催者のひとりです。心から感謝してをります。ありがたうございます。

 「ウクライナに平和を」祈り願ふ行動は土曜日の夕方からとはいへ、熱中症が心配される炎暑の中、また参議院議員通常選挙が行はれてゐる中、60名を超える老若男女が参加してくださいました。正義と勇気ある人々とともに運動を展開でき、心強い限りです。

 神田駅近くの常磐公園(東京都中央区日本橋本石町4ー4ー3)に午後4時30分に集合、午後5時に出発、おほむね午後6時30分新橋駅近くの桜田公園に到着しました。JR山手線の駅でいふと、神田駅〜東京駅〜有楽町駅〜新橋駅となります。東京駅八重洲口前、銀座1丁目〜8丁目、新橋駅前と、非常に人出の多いところを1時間30分かけて歩きました。道ゆく多くの人々の目にも耳にも訴へる行進です。

 ウクライナの国旗の下に「ウクライナに平和を」「PEACE FOR UKRAINE」「STOP INVASION」「STOP GENOCIDE」と記されたプラカードを作成し、手に持つだけではなく、先導車輌に掲示したり、ゼッケンとして身につけました。また、参加者の皆さんが各々作成したプラカードもありました。

 「我々は侵略許さないぞ」「ウクライナに平和を」「ウクライナに勝利を」「ウクライナに栄光あれ」「ウクライナは不滅だ」「ウクライナの人々と連帯するぞ」「プーチン・ロシアはウクライナ侵略をやめろ」「プーチン・ロシアを打倒するぞ」「プーチンと戦ふロシアの人々と連帯するぞ」「我々正義と勝利のため戦ふぞ」「我々は勝利の日まで戦ふぞ」「虐殺者に罰を」「侵略者に死を」と声を大にして叫びながら行進しました。

 当日の次第は民族派らしく、国民儀礼として国歌斉唱、皇居遥拝、靖国神社の忠霊および先覚志士の御霊に黙祷、さらにこのたびはプーチン・ロシアによる全ての犠牲者の御霊に黙祷を執り行ひ、主催者挨拶、行進上の注意、シュプレヒコールの練習とつづき、そして行進に出発、目的地に到着してからは、声明の発表、総括、シュプレヒコール、聖壽萬歳となりました。

 民族派の大先達である大東塾の創立者、影山正治先生は強者による弱者への侵略を痛憤悲涙して、「倒覇顕正」を唱へました。影山先生は大東亜戦争の前、日独伊防共協定の下であつても、友邦であるファッショ・イタリーがエチオピアを侵略したとき、ファッショ・イタリーの侵略主義に対しては激しい憤激を、エチオピアの悲運に対しては切なる同情を、ファッショ・イタリーに追従する国内の大勢には深い憂慮を明らかにしました。私は後進のひとりとして、影山先生の正義と勇気を受け継ぐ覚悟です。

 ひとりでも多くの皆さんが、「侵略を許さない」と声をあげることを期待して、ご報告申し上げます。観戦ではなく、参戦してください。

三澤浩一

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

「ウクライナに平和を」祈り願ふ声明

 罪と罰について考へてゐます。文学の話ではありません。ウラジーミル・プーチンが率ゐるロシアすなはちプーチン・ロシアといふ侵略者の罪と罰です。
 プーチン・ロシアが本年二月二十四日ウクライナへの侵略を再開しました。侵攻ではなく、侵略です。また、ウクライナ侵略を開始したのではなく、すでにクリミア半島を侵略してゐるのですから、ウクライナ侵略を再開したといふべきだと存じます。
 プーチン・ロシアによるウクライナ侵略を断じて許せません。もちろん侵略だけではなく、さらにその地における虐殺も、迫害も、弾圧も、苛政も、蹂躙も許すことはできません。
 プーチン・ロシアによるウクライナ侵略は、ロシアとウクライナだけの問題ではありません。プーチン・ロシアの暴虐を傍観していてはなりません。傍観は黙認となります。
 「沈黙は賢者の美徳、愚者の知恵」といひますが、この重大な非常時には美徳も知恵も要りません。必要なのは勇気です。小さな声でもいいから、弱い力でもいいから、ウクライナを支持する意志を表に出すべきです。ウクライナの平和を祈り願ふとともに、小さい声だらうと言ひ論じ、弱い力だらうと行ひ動くべきだと信じます。
 兇大な熊に立ち向かふには、蟷螂の斧にも等しい抵抗となりますが、本日「ウクライナに平和を」祈り願ふ行動を開催しました。
 力なき正義は無力であり、正義なき力は暴力であるといひます。「ウクライナに平和を」祈り願ふ行動は力なき正義かも知れませんが、勇気ある正義と信じます。無力ではありません。非力ですが、微力ですが、無力ではないと信じ、力を合はせ、ウクライナを支持し、プーチン・ロシアと戦ひます。
 侵略者には、その罪に値する厳しく重い罰が下されるべきです。その罰には死を下されることを願ひます。

令和四年七月九日

「ウクライナに平和を」祈り願ふ行動