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【コラム】ディープステート、信じるか信じないかは貴方次第

※イメージ画像

 

近年、政治評論家や元官僚などそれなりの教養を持った人々の口から語られることの多いキーワードに「ディープステート(闇の政府)」という言葉がある。

 

こうした陰謀論が浸透したきっかけはトランプ前大統領の存在がある。2021年12月に出版された「トランプVSディープ・ステート」では、トランプ氏の政治顧問を務めたロジャー・ストーンが2016年の大統領選で、真の敵「闇の政府」と闘い、勝利した経緯を描いている。2020年の大統領に敗れたトランプ氏は、民主党を含む陰謀勢力によって不当に大統領の座から引き摺り降ろされたと、自身の言葉でも「闇の政府」の存在を繰り返し、陰謀論に拍車をかけた。

 

2017年10月、米国の匿名掲示板「4ch(4ちゃん)」に謎めいた投稿が書き込まれた。自身が政府の機密情報に触れられる「Qクリアランス」を持っていると主張し、「Q」と名乗った。掲示板上ではQを信奉する「名無し(アノン=Anonymous)」が増え、程なく彼らはQアノンと呼ばれるようになる。

 

Qアノンはトランプ氏を「世界を悪の集団から助け出すために、軍からリクルートされた救世主」として祭り上げる。同氏が「大統領選が盗まれた」と不正選挙を主張すると、その言葉に飛びついた。過激になっていくトランプ氏やその支持者の陰謀論に対し、YouTubeやTwitterなどのSNSは、「根拠に乏しいフェイク情報」「偏ったイデオロギーの扇動」として当該コンテンツを、場合によっては当事者のアカウントを削除し、それがまた「闇の政府」による権力行使と受け取られた。

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