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【論説】時代の潮目にバトンを渡された岸田政権の重要性

※イメージ画像

 

5月21・22日に共同通信社が行った全国電話世論調査によると、岸田内閣の支持率は61.5%で、1か月前より2.8ポイント上昇し、発足後最高となった。不支持率は21.8%だった。

 

コロナ禍が落ち着き、世界情勢も反ロシアで世界が結束。岸田政権以来、ドルベースで見た国内株式市場は惨憺たる有り様だが、国民生活には直結しないからか、マイナス面よりもプラス面が大きく評価され続け、驚異的な安定ぶりを続けている。

 

この支持率に見合う岸田氏の手腕を何一つとして感じられないのは私だけだろうか。安倍晋三氏と菅義偉氏の元首相は、異次元金融緩和や特定秘密保護法、平和安全法制、クアッド発足、通信価格破壊など、官僚やリベラル勢力との対立を承知の上で火中の栗を拾う政策を敢えて推し進め、「戦後レジームからの脱却」と引き換えに、支持率を犠牲にし、身を削った。

 

岸田氏は安倍・菅両氏に比べ、リベラル思想が強く、また実行よりも拝聴を重視するハト派。よく言えば温厚な平和主義、悪く言えば信念がない風見鶏。しかし、平均的な日本人にとっては、強すぎないリーダーが好まれるようで、7年8か月間の安倍政権と、その後継とされた1年間の菅政権という9年近い「保守政治」の時代を過ごす中で、継続的なリベラル勢力からの攻撃に洗脳された有権者も増えた。暗黒の民主党政権時代も人々の記憶から薄れた。ものごとが決まらなくとも「和を以て貴しとなす」精神が程よいリベラルへの渇望を呼び、そこに岸田氏のテイストがうまくマッチングした状態のようである。

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