kokutai「日本への回帰」「揺るぎなき国体」

【日本への回帰】 2月7日の北方領土の日  荒岩宏奨(展転社代表取締役)

 現在、日本とロシアの間では北方領土をめぐる領土紛争が存在する。日本政府は2月7日を北方領土の日として定め、ロシアに北方四島の返還を要求している。この北方四島とは、択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島のことである。

 私はこの政府見解に対して異議がある。それは、北方領土の日を2月7日という日付に設定したこと、返還要求が北方四島だけという点である。

 北方領土をめぐる日ロ間の認識の違いは江戸時代にはすでに存在していたのだが、本稿では国際法に北方領土が登場する日露和親条約からを振り返っていく。

 日ロ間でひとまず国境を確定した安政2年12月12日に締結したのが日露和親条約である。この日露和親条約によって、日本とロシアの国境線は択捉島と得撫島の間にするということが決められた。択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島が日本領であり、得撫島から北の島々がロシア領と規定したのである。すなわち、北方四島が日本領であり、それより北がロシア領ということである。ただし、樺太については国境を確定することができず、日露混住の地ということにした。この日露和親条約を締結した安政2年12月12日は、西洋暦だと1855年2月7日にあたる。

 日本政府が北方領土の日を2月7日に制定したということは、この時に締結した日露和親条約を根拠として、北方四島はわが国固有の領土だと主張しているということになる。

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