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【論説】似非文化人が国民をミスリードする

※イメージ画像

 

優秀であるはずの人間が、政治の世界では一周回ってバカにしか見えないことがよくある。

 

芥川賞作家の平野啓一郎氏は、よくツイッターで政治批判をする。典型的なインテリ左派で、安倍・菅政権の時には森友加計問題やコロナ対応、アベノマスク等々、政府のやることなすことコテンパンに批判してきた。

 

自分とはイデオロギーが異なっていても、説得力のある批判ならばむしろ勉強になる。この世界をより住みやすく、人類全体が幸せになる最善の道を探して政治を語るならば、イデオロギーは手段の違いにすぎないかもしれない。

 

いま日本で運用されている社会保障の考え方も、資本主義の中の社会主義的な相互扶助システムである。土台となる経済システムまで社会主義や共産主義にすれば破滅することは20世紀の革命国家がいくつも証明したが、完全なる弱者斬り捨てもまた、殺伐たる世界を招く。互いの弱点を補う社会保障の考え方は、程度の差を議論する余地はあれど、ろくに健康保険や年金のシステムも充実しない米国型の格差社会に比べると、私たちの将来を多少なりとも安心させてくれるシステムである。

 

しかし、平野氏の批判は、そんな提案型の前向きな意見ではない。まるで説得力もなく、為政者を横暴な権力者として断罪するばかりである。今回も同じように意味不明な批判をしている。菅政権時代に日本学術会議の推薦した6人が任命拒否された件について、岸田文雄首相が「もう結論が出ていると承知している」と述べたことに対し、こき下ろしている。

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