tajikarao「タジカラオの独り言」

嗚呼、アメリカ!   野伏翔(映画監督)

 日本にとって最も大切な同盟国と言えば、差し迫った中国の脅威を前にした今益々アメリカ以外には有り得ない。だがその超大国アメカの力がついに揺るぎ始めている。去る8月31日、アフガニスタンの米国駐留部隊は20年に亘る史上最長の戦争に終止符を打つと言って撤退したが、多くの人々が取り残されたままの撤退であり、バイデン政権の選択はアメリカの威信を低下させた。国内においてもメキシコ国境からの不法移民は後を立たず増える一方。黒人の人権を主張するブラックライブズマターの破壊活動はますます勢いを増し、ニューヨーク、シカゴを初めとする大都市ではその圧力に屈し、白人警官の数が20から30パーセントも削減された。その結果白人警官は黒人の絡む凶悪事件が起きても現場へ出向くことを恐れ拒否する者が多くなり治安はますます悪化、必然的に一般の市民たちは自己防衛のために武装する。憲法の権利条項2条で銃の所持を認められている国アメリカでは、今歴史上例が無いほどに銃器の所持率が上がっていると言う。

 アメリカは私たちにとって切っても切れない縁のある国だ。76年前日本が死力を尽くして戦った相手は紛れもなく現在の同盟国アメリカである。日本中の都市爆撃、沖縄戦、そして広島、長崎への原爆投下という民間人に対する世界の戦史上希な大量虐殺により敗北した日本の国民は、その敵国アメリカの食糧援助により生き延びた。私は日本が曲がりなりにも独立を回復した、サンフランシスコ平和条約が調印された昭和27年の生まれである。小学校に入った頃からテレビが普及し始めたが、未だその頃は白黒テレビだった。そして日本人の手による子供向けの番組として「月光仮面」「少年探偵団」「ハリマオ」などがあったが、小学校高学年になって観たテレビは圧倒的にアメリカのテレビドラマであった。「名犬ラッシー」「ララミー牧場」「拳銃無宿」「ボナンザ」「ローハイド」「ハワイアンアイ」そして隔週金曜日の「ディズニーランド」・・・・・・。正直言って私は江戸時代のちょんまげ物を見るよりも、アメリカの西部劇を見る方に郷愁を感じてしまう。ドラマの持つ力とは恐ろしい。この洗脳とも思える私のアメリカへの憧憬が解かれたのは、20歳を過ぎてから見た「ソルジャーブルー」と言うアメリカインディアン虐殺の映画であり、「ルーツ」と言う黒人奴隷のテレビドラマであった。

 最近、忘れかけている英語の勉強を兼ねて「AMERIKAN HISTORY IN

SIMPLE ENGLISH」という対訳本を少しずつ読んでいるが、つくづくアメリカとは原罪を背負った国であると感じる。

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