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【論説】日本人の歪んだ平等意識が悲劇を生む

※イメージ画像

 

政治の話題になると、必ずと言っていいほど険悪な雰囲気になってしまう大学時代の友人がいる。

 

その友人は、とにかく既得権益に対する嫌悪感が強く、権力に抗う在野勢力を応援する傾向にある。ここ数年は自民党を目の敵にしており、「国民をなめきっている」「戦争に向かっている」「高齢者の方ばかり見ている」「少子化対策や環境問題に真剣に取り組もうとしていない」などと、森羅万象のあらゆる諸課題がまるで政権の怠慢から発していると考えている。

 

リベラル寄りの傾向を持つ日本人の多くが、彼と同じような思考回路から、権力者をある種の憎悪とともに批判し、為政者を叩き潰すこと自体がイコール問題解決と認識している。だから、「森友」的な疑惑報道に執着し、大きな視点で政治を見ようとしない。

 

こうした発想が極端な形で結果となって現れたのが2009年8月の衆院選だった。自民党は300議席から119議席、民主党が115議席から308議席と、オセロゲームのクライマックスのように白黒逆転して政権交代が実現し、悪夢の3年余が始まったのである。

 

そんな民主党政権が終わって、はや9年。国民の間にはもう、普天間移設代替案なる「鳩山妄言」や尖閣諸島中国漁船衝突事件での船長釈放対応や、東日本大震災による福島第一原発事故での菅直人首相による強引な現地視察による混乱などは、記憶の彼方に消え去ってしまったのかもしれない。

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