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【論説】民主主義がどんどん劣化している

※イメージ画像

 

若い頃は、多数の支持こそが正義と思っていた。民主主義はそれを前提としたシステムである。いや、結果的に選ばれた者が「正しくなかった」としても、相対的に最も多くの支持を集めた者が権力を握れば、民衆はたとえその者が失政を行っても、「選んだ自分たちが悪かった」と納得できる。

 

しかし最近、民主主義は正しい選択をしないことが多いように思う。世論が間違え続けても、少数側にいる自分としては多数側と同様に失敗の責任を享受しなければいけないから、納得がいかない。

 

都議選で、4年間何の活躍もしなかった都民ファーストの会が、議席は減らしたものの、自民党33議席に迫る31議席を確保し、有権者が彼らの4年間をある程度評価するような結果となってしまった。直前までの惨敗予想を覆したのは、小池百合子都知事の「過労」の演技によるとみられる。その程度で、都会の無党派層は容易に態度を豹変させてしまう。結果、選挙期間中に「無免許ひき逃げ」容疑で書類送検された木下富美子なるトンデモ議員まで再選させてしまったのである。

 

横浜市長選も同様である。当選した山中竹春市長は、2020年に横浜市立大大学院データサイエンス研究科長に就任。新型コロナの抗体研究結果を発表し、昨年末から急激にメディアを通じて知名度を上げた。選挙では「コロナ対策の専門家」などと主張していたが、医師免許もなければ薬学知識もない、ただの統計専門家である。第5波の真っ最中で支持率が急下降していた菅義偉首相のお膝元でもあり、野党推薦の山中氏は「政権への批判票」を一手に取り込み圧勝してしまった。しかし、部下へのパワハラ疑惑も抱えており、今後の市政が見ものである。

 

自民党総裁選でも、世論は河野太郎氏を当初、圧倒的に支持した。比較的若く、主要閣僚を歴任し外見、実力とも申し分ないという判断が働いたのだろう。しかし、個々の政策はいずれも感性に頼ったものが多く、大所高所からの深謀遠慮がない。候補者討論ではその辺りのボロが露呈し、国会議員を中心に人気は漸減した。国民の支持に近い地方の党員票では4氏の中でトップを取ったものの、決選投票では国会議員票でダブルスコアに近い支持を集めた岸田文雄氏に軍配が上がった。

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