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【論説】兎にも角にも衆院選で勝てる総裁選びを

※イメージ画像

 

安倍一強時代の自民党総裁選は、対抗馬が唯一、石破茂氏だけだった。同氏は中道左派で、憲法改正や日米同盟強化などの保守的政策への関心は低く、所得再分配や国連中心の平和外交に価値を置き、かつての田中角栄氏のように地方活性化を熱心に説く鳥取県出身の名士である。

 

与党自民党と野党社会党で政策論争を繰り返してきた55年体制下では、自民党内にミニ与党とミニ野党が存在し、党内で「政権交代」を繰り返してきた。無論、自民党は党綱領に憲法改正を明記する改憲政党である。党内左派と言えども条件が揃えば改憲を志向する人々で成り立つ政党であり、現在の憲法を何としてでも守り抜こうとしている立憲民主党や共産党などとは決定的に一線を画す。

 

石破氏はすでに自身が起ち上げた派閥「水月会」での会長を辞し、16人に減った同志の中でも影響力を後退させており、総裁選に出馬する政治力さえも失った。その代わりに、河野太郎氏を応援するとの観測が流れている。

 

こうなってくると、河野氏も難しい立場に立たされる。すでに、自民党を支持する保守層からは「河野氏や岸田氏では日本滅亡だ」などと喧伝する評論家もいる。河野氏は原発ゼロ政策や再生可能エネルギーの普及を志向してきた。左派にも受けの良い「反既得権益」の主張ではあるが、この10年間、日本は原発ゼロに近い政策によって産業のコメとも言われる鉄鋼や半導体の製造コストが上がり海外との価格競争に敗れデフレ経済から脱却できずに低成長を繰り返してきた。

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