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【論説】またぞろ繰り返す小池氏の「トカゲの尻尾切り」人生

※小池百合子氏

 

東京都議選が6月25日に告示(7月4日投開票)された。10月に任期満了となる衆院選の前哨戦ともいえ、コロナ禍で制限された選挙運動だが各党の思い入れは強い。

 

告示日のほぼ2日前の22日夜、小池百合子都知事(68)が過労のため入院し、27日に公務復帰予定と発表した。しかし27日になると数日間の入院延長を発表した。「連日の激務で大変なのか」と慮る声がある一方、「過労で睡眠不足と分かっているなら家で休めば済む話。コロナ禍で逼迫する病床を占拠するのは筋違いではないか」と訝る声もある。

 

そもそも、五輪開幕1か月前になって静養するなど、誘致自治体の首長としてありえない失態であり、自己管理能力の欠如である。それ以前に、これまでの政治家人生で多くの人々を裏切ってきた小池氏の言葉は到底、額面通りには受け取れない。小池氏は都議選に関わりたくないから、計算ずくのタイミングで戦線離脱したと見るのが正しい見方ではないだろうか。

 

現在、彼女が特別顧問を務める「都民ファーストの会」は、前回2017年7月の都議選で、結成わずか半年ながら55議席を獲得、自民・公明の各23議席を引き離して圧勝した。前年7月、都知事に初当選した小池氏が主宰する政治塾から発展した地域政党である。

 

この4年間、都民ファは公明党と連立を組み、小池氏の議会対策を請け負う集団として活動してきた。2017年には議員提案の「子どもを受動喫煙から守る条例」を成立させ、国による健康増進法一部改正(2018年7月成立)の先鞭をつけたが、実績といえばその程度。極めて矮小な成果しか残していない。

 

前回の選挙時にしつこく訴えた都政改革はどうなったのか。むしろ都民ファ自体が小池氏の意を汲むだけの茶坊主集団となり、同党の政策決定過程は自民都連以上にブラックボックスと化している。現在、党代表を務める荒木千陽都議(39)は、小池氏が国会議員だった時に公設第一秘書を務め、1年半の同棲生活も送った「君臣水魚の交わり」といえる間柄。現在は小池氏の傀儡として、所属議員への締め付け役を果たしている。

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