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【論説】引き際でわかる政治家の質

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元経済産業相の菅原一秀前衆院議員(6月3日付辞職、59歳)が同21日、約80万円分の違法な寄付をしていたとして、公職選挙法違反の罪で罰金40万円、公民権停止3年の略式命令を東京簡裁から受けた。

 

昨年6月、東京地検特捜部は同氏の30万円分寄付を認定したものの、起訴猶予にした。これに対し今年2月、検察審査会が「起訴相当」と議決したことから、特捜部は再捜査の結果、菅原氏が香典や地元の行事に参加した際の祝儀など合わせて約80万円分の違法な寄付をしていたとして略式起訴した。

 

公民権停止期間は原則5年間だが、東京簡裁は3年間に短縮した。これにより、菅原氏は3年間、すべての選挙に立候補できなくなる。菅原氏は「改めて深く反省し、今後精進を重ねる」とのコメントを発表した。

 

菅原氏の選挙区は東京9区で、練馬区中西部が地盤。私(記者)の地元でもあり、自宅周辺は彼のポスターで溢れている。私は自民党の全てを支持するわけではないが、国益やバランス、実行力などを総合的に相対評価すると、他に信用できる政党が見つからなくなってしまう。つまりは消去法で自民党を支持している。しかし、菅原氏に投票したことは一度もない。

 

東日本大震災の発生後から、彼は反原発・反消費税を強く訴えてきた。ところが、国会で積極的にそのような主張をしているわけではない。国会演説の場では申し訳程度に私見を述べることはあるが、党内の政策と齟齬を来すために決して強くは表に出さない。私自身、反原発や反消費税を必ずしも支持しているわけではないのだが、有権者への熱量と実際の活動が真反対というウソつきが国会議員としてこの国の未来を担うことには賛成しかねる。彼が自民党であろうとなかろうと、息をするように人を欺く人物は、国益よりも私益を優先する人間であると証明しているようなものである。

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