cc「中朝国境の旅」

連載第52回 中朝国境の旅     悲しき風景 野牧雅子(宮塚コリア研究所研究員)

 ここのところ、平成24年3月の鴨緑江流域の写真を紹介している。この時は、旅行から帰っても、さして、情報的な収穫があったとは思えなかった。夫はしかし、行くということが大切で、あまり良い成果がないと感じても、あとから良い成果があったと気付くこともある、と言っていた。つまり、彼も、あまり良い成果がなかったと残念だったのだと思う。

 しかし、今、この時の旅行の写真を見ると、貴重なものが次々とパソコン画面に登場する。この時の旅行は、やはり、成果があったのだ。次回も、この時の写真を紹介したいと思う。

 さて、今回ご紹介するのは、旧満州に行くと、良く出会う風景である。野良犬の姿だ。写真1は、集安のホテルの近く。朝の散歩で出会った光景。鴨緑江の土手からホテルに戻る途中で撮影した。近代的な建物のあいまに、ゴミがたくさん捨てられている場所だ。特にゴミ収集場所とされているわけでも、この日がゴミ収集日のわけでもないようだが、なんとなく、ここにゴミを捨てることになっている感じであった。このような景色は中国にたくさんある。もちろん、日本にもあるが、中国ほどは多くない。ゴミが散乱する光景は気持ちがすさむ。ゴミを片づけるだけでも、人々のこころが穏やかになるのではないだろうか。

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