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【論説】ほぼ話題にならなかった共通テストという改革

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コロナ禍で話題がほとんど消えてしまったが、1月16・17日に行われた大学入学共通テストは、大学入試センター試験に代わる第1回目の試みだった。

第1回ということもあって、問題作成は練りに練ったようで、毎年ほぼ複数指摘される出題ミスは一般受験生の冊子にはなかったようだ。ただ、視覚障害者向けに用意された公民の問題冊子の第7問で下線箇所に誤りがあったため、関連の2問は全員正解の扱いになった。

さて、そもそもなぜテスト形式が変わったのかを皆さんは覚えているだろうか。択一式では、実社会で求められる英会話力や論理的思考力を測定できないため、記述式導入などによって、いわゆる「受験オタク」重視から「地頭力」重視にシフトしようという趣旨で始まった改革だと認識している。

ところが2019年11月、改革の象徴でもあった英語での民間試験導入が見送られた。民間試験とは、英語の「読む・聞く・話す・書く」の4技能を評価するために、英検やGTEC、ケンブリッジ英語検定、TEAP、TEAP CBT、IELTS、TOEFL iBTと7種類の試験結果を6段階評定で英語得点に認定するという内容だった。元々はTOEICも入っていたが、日程やシステムに無理があるため、19年7月に辞退。その4か月後、文科省は2024年度からの実施を目指すとしながらも導入を白紙に戻したのである。

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