ken「筆は剣よりも危うし」

【筆は剣よりも危うし】あの日から50年 三澤浩一(武客)

好天に恵まれた11月の朝、<清明宮>を参拝した。

 清明宮は、三島由紀夫之命と森田必勝之命を御祭神としてお祀りしている。神奈川県横浜市鶴見区、鶴見駅の近くに鎮座している鶴見神社の摂社である。<楯の会>出身の方々のご尽力によって建立されたと聞く。ありがたい限りである。

 学生時代に三島由紀夫研究会で青春をともに過ごした友人たちと、清明宮を一緒にお参りしてきた。三島由紀夫烈士と森田必勝烈士の御霊に追悼・感謝・敬慕の念を捧げた。

 50年前、昭和45年11月25日、三島由紀夫烈士と森田必勝烈士をはじめとする楯の会の隊員が5人で、日本を日本の真姿に戻すため蹶起した。楯の会義挙である。

 志ならず、三島烈士と森田烈士は自決した。楯の会の義挙、三島烈士と森田烈士の殉節を忘れてはならない。

 今年の11月25日には、東京都での憂国忌をはじめ全国各地で慰霊・顕彰の行事が執り行われる。また、三島烈士の著作なども新たに出版されている。三島由紀夫という偉大な人物をあらためて見つめるときである。

 僕は独りで11月25日を迎え、この50年を考える。