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【なるほど納得政経塾】-52号- 「投票のパラドクスⅡ」    小山和伸(神奈川大学経済学部教授 経済学博士)

なるほど納得政経塾の第17回で、投票のパラドクスを論じた。ここで示したのは、投票にかけられる順番によって、好ましい政策として選ばれる政策代替案が変化してしまう現象であった。K.アローによって示された、投票行動に潜む矛盾である。P.ピアソンは、『ポリティクス・イン・タイム』の中で、時間やタイミングによって政策の選択や結果が変わってしまう現象に注目している。

  さて、今回は候補者の参入による選好の変化 (『価格理論Ⅱ』岩波1975 p. 250, 8-2表、8-3 表)について考えてみよう。先ず、美人投票(1)を見ていただきたい。

 

 美人投票(1)                               

審査員

候補者

A

B

C

D

 ソフィア

1

2

1

3

7

ジーナ

3

1

3

1

8

エリザベス

2

3

2

2

9

審査員Aの選好:SRE, ERJ, ⇒ Sophia

審査員Bの選好:JRS, SRE ⇒ Jina

審査員Cの選好:SRE, ERJ ⇒ Sophia

審査員Dの選好:JRE, ERS ⇒ Jina

優勝者= Sophia

 

この表は、審査員Aはソフィア、エリザベス、ジーナの順に選好していることを示している。(表右側のSREというのは、Sophia rather than Elisabeth : ソフィアの方がエリザベスより良いという意味である)。だからAは、優勝候補としてソフィアを指名する。審査員Bは、ジーナ、ソフィア、エリザベスの順に選好しているから、優勝候補としてジーナを指名する。

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