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【論説】「運も実力のうち」を体現する人々

※イメージ画像

テレビで活躍するお笑い芸人やコメンテーターなどを見ていると、「実力あるあの人でなく、なぜこの人が引っ張りだこなのだろう」と思うことがある。

番組のドッキリ企画で、たまたまやってしまったリアクションがウケて、そのまま天然系のキャラクターとして人気を獲得する。同じタイプの競争相手がなく、急激なニーズに応える形で次々と番組出演を果たすうちにお茶の間によく知られる顔になっていく――こうした、企画やタイミングが偶然、ピタリと当たり、そのまま出演を続けるうちに、コメントや演出能力が磨かれ、実力も身に着けるタレントも少なくない。

元衆院議員でタレントの杉村太蔵氏(41)は、まさにこうした幸運が重なった時代の寵児と言っていいだろう。ある民放番組で、キャスターが「国会議員って落ちたらタダの人か、売れっ子タレントになるかどちらか」と水を向けられると、「僕は『落選議員の星』って言われてますから」と語った。講演会などで、自身の年収が1億円を超えていることも明かしている。

同番組で話題になったのが、生活保護を受けている元国会議員が複数いるという現実。議員年金が廃止になったことで落選議員は、その後の生活が安定しないようだ。次の公認が確約される政党支部長となって党から給与を貰えなければ、大学教授や評論家として生計を立てるしかない。

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