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【論説】日航ジャンボ墜落から35年…ボイスレコーダーから伝わる命の有難さ

御巣鷹の尾根に鎮座する「昇魂之碑」(googlemapから)

 

1985年8月12日18時56分、524人を乗せた日航ジャンボ機123便が墜落した。あれから35回目の夏である。

 

当時、中学1年生だった自分にとって興味といえば学校の人間関係だけで、世の中の出来事にはあまり関心がなかった。そんな無教養な少年さえも事件の大きさが分かるほど、テレビから流れる映像は異常な雰囲気だったことをうっすらと記憶している。

 

夏休みのさなかだったために、テレビを見る時間がたっぷりあったせいもあるだろう。35年前の夏休みは、昼の定番バラエティや高校野球の合間も、事故の悲惨な状況や遺体の回収、政財界の混乱など関連情報が流され続けたのだと思う。他人事ながら「可哀相に」と、その程度の認識だったかもしれない。

 

航空機関連の事件事故は当時、頻繁に発生していた。半年前の2月に台湾で中華航空機の急降下事故が、6月にはインド航空機爆破事件で329人全員が死亡し、123便墜落の10日前となる8月2日には米国テキサス州ダラスでロッキード機が墜落し135人が死亡している。この年は11月にエジプト航空機のハイジャック事件が起きて60人が死亡し、12月にはカナダで米国陸軍兵士248人を乗せた航空機も墜落し、256人全員が死亡。墜落ではないが、12月27日にはローマ空港とウィーン空港で同時テロ事件が発生し、19人が死亡している。

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