scurity「セキュリティこそわが原点」

「セキュリティこそ我が原点!」34 ブルースリーと香港 地域セキュリティアドバイザー 栗林寿行

男なら誰でも憧れたであろう、ブルースリー!

7月20日は命日。

そして、今年はブルースリーの生誕80年記念である。

私は、ブルースリー博物館オープンに合わせて今から七年前に香港を訪れた。

博物館を訪れた後に、ブルースリーファンクラブに寄ると、母校で開催されるブルースリーのイベント招待券を頂き会場を訪れた。

ブルースリーが通っていた時代とほとんど変わらない校舎に興奮。

隣の席の高齢の男性とコミュニケーションを取ると、何とその男性はブルースリーの二年後輩であった。

話によるとケンカに明け暮れて居場所が無くなったブルースリーは心機一転アメリカに渡ったと聞いていたのだが、実は、スケールがデカ過ぎて香港にいるより、アメリカに行った方が才能が開花するのではないか。

と言う、担任の勧めで、渡米したのが事実らしい。

 

後数年で香港のブルースリー博物館は閉館されるとの事、閉館前にもう一度訪れたかったし、その節目がまさに今だ。

日本でも、K4のクリアな画像で、ブルースリー映画祭が始まりスクリーンの大画面で勇姿が見れるチャンスだ。

 

そして、YouTubeの普及により、ブルースリーの生み出した、ジークンドーも最近注目度が増している。

型にとらわれない柔軟性に溢れた武術で、護身術の側面からも非常に素晴らしい技術体系だと言えるのではないだろうか。

 

そんな矢先にチャイナが、民主主義に真っ向から対決する悪法「香港国家安全維持法」を可決してしまった。

この悪法の性質からして、残念ながら自分の危機管理の観点から私は二度と香港を訪れる事はないであろう。

チャイナの傍若無人の振る舞いからして、今後の香港の未来は決して明るくはない。

ブルースリーの登場で香港映画が世界に出るきっかけになったが、将来的には香港映画もエンターテインメント度が落ち面白くもない国策映画に成り下がってしまうのだろうか?

天国から、今の香港を見て、ブルースリーは何を思っているのだろうか?

願わくば、天より降臨し人々を苦しめるチャイナ政府に対し、怒りの鉄拳をふるって成敗して欲しい。

 

香港人の皆様の今後の安全を願うばかりだ。

 

ブルースリー博物館前にて(雑誌記者撮影)