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三島由紀夫研究会の活動再開について   玉川博己(三島由紀夫研究会代表幹事)

新型コロナ・ウィルス禍の影響を受けて当三島由紀夫研究会も4月から6月下旬まで活動を停止せざるをえなかったが、6月25日の増元照明氏の拉致問題に関する講演会でようやく活動を再開したところです。そして今月22日には展転社社長でもある荒岩宏奨による「荒木精之と神風連」と題する公開講座を行う予定です。
荒岩宏奨氏にはこれまで日本浪曼派に関する連続講演を行って頂きましたが、今回は熊本の在野の研究家、文化運動家である荒木精之(明治40年~昭和56年)について語って頂きます。荒木精之は地方雑誌『日本談義』を発行し、とりわけ神風連の研究に尽力しました。神風連の乱は明治9年、廃刀令に反発した熊本敬神党の士族たちが起こしましたが、三島由紀夫先生も『豊饒の海』の第2巻『奔馬』において神風連のことを詳しく描きました。

日時  7月22日(水)18時開演(17時半開場)
場所  アルカディア市ヶ谷(私学会館)
講師  荒岩宏奨氏(あらいわ ひろまさ、株式会社展転社代表取締役)
演題 「荒木精之と神風連」
講師略歴 昭和56年生れ。山口県出身。広島大学教育学部卒。プログラマー、雑誌編集者、展転社取締役編集長を経て現在同社代表取締役。著作に『国風のみやび~国体の明徴と天業の恢弘』(展転社)など。
参加費 会員・学生 1千円(一般 2千円)

また9月には新保祐司先生による「信時潔と黛敏郎」と題する公開講座を予定しています。

日時   9月25日(金)18時開演(17時半開場)
場所   アルカディア市ヶ谷(私学会館)
講師   新保祐司先生(しんぽ ゆうじ、文芸評論家、都留文科大学副学長・教授)
演題   「信時潔と黛敏郎」
講師略歴 昭和28年生。仙台市出身。東京大学文学部仏文科卒。平成19年度の正論新風
賞、平成29年度の正論大賞を受賞。主な著書に『信時潔』(構想社)、『「海道
東征」への道』(藤原書店)、『義のアウトサイダー』(藤原書店)など多数。
参加費  会員・学生 1千円(一般2千円)

また10月には井川一久氏による「現代日本と浪曼主義」を予定しています。

日時  10月23日(金)18時開演(17時半開場)
場所  アルカディア市ヶ谷(私学会館)
講師  井川一久氏(いかわ かずひさ、ジャーナリスト、元朝日新聞社記者、編集委員)
演題  「現代日本と浪曼主義」
講師略歴 昭和9年生。愛媛県出身。早稲田大学政経学部卒後朝日新聞社入社。外報部で活
躍、ハノイ初代支局長をはじめ長年インドシナ情勢を取材。現在も戦後ヴェトナム
に残留し、対仏独立戦争や対米戦争で戦った日本人将兵の記録に取り組んでいる。
また井川氏は日本浪曼派に興味を持ち、保田與重郎など日本浪漫派の巨人達との取
材経験も豊富である。主な著書に『カンボジア黙示録』(田畑書店)、『このイン
ドシナー虐殺・難民・戦争』(連合出版)など多数。
参加費  会員・学生 1千円(一般2千円)

中国武漢肺炎ウィルス(いわゆる新型コロナ・ウィルス)感染拡大は日本いや全世界の社会経済に深刻な影響を及ぼしています。この影響を受けて当研究会も4月と5月に予定していた公開講座を延期(中止)せざるをえなくなりました。そしてようやく先月6月から活動を再開してまず6月に増元照明氏による拉致問題の公開講座を行いました。そして4月と5月に予定されていた公開講座を上記の通り、9月と10月にあらためて開催することとなった次第です。更に今秋11月は三島由紀夫先生没後50年に当ります。当会としては11月25日にその記念の「憂国忌」を開催するとともに、記念本『憂国忌の五十年』の刊行を予定しております。ご期待下さい。またその成功に向けて皆様にはご支援とご協力をお願いするものです。