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[横田滋さんがお亡くなりになった] 野伏翔(映画監督)

私たちが予算は足りないのに何故がむしゃらに映画作りを敢行したか?その理由は、時間が無いからだ。高齢化する拉致被害者家族の命のあるうちに、何としても家族の再会を果たしてもらいたいと願ったからだった。

有本嘉代子さんに続く横田滋さんの逝去。無念である。私たち拉致被害者救出運動に関わる誰もが、何か大きな刃物で被害者家族との絆を断ち切られていく思いがしている事だろう。

横田滋さんの存在は大きかった。「慈父」と言う形容がこれほど似合う人はいなかった。

10年前演劇「めぐみへの誓い」を初演した時、滋さんは稽古場に来ては皆を励まし、本番には大きな花を抱えて観に来てくれた。一緒に酒を酌み交わし救出運動を熱く語り、時に涙していた。この舞台を映画にする話もその時出たものだ。

この映画で滋さんを演じているのは原田大二郎さんだが、この役の最後の出番で、足下がふらつき倒れた原田さんが早紀江さん役を見てニッコリ微笑む。そして「だいじょぶ、まだまだ、、、」と最後の台詞を呟き海岸沿いをゆっくりと立ち去る。、、、、、、返す返すも無念である!

今はただただ、ご冥福を祈るだけだ。滋さんの無念を晴らす事を改めて心に誓う他は。

写真は5年前の夏、靖国神社で野外劇「俺は君のためにこそ死にに行く」という特攻隊の芝居を演出した際観にいらした横田ご夫妻。