minsha 「とおる雑言」

【とおる雑言】 [副総理兼危機管理担当大臣を]     寺井 融(アジア母子福祉協会監事)

安倍総理は通常国会を閉じたあと、間髪入れずに内閣改造を断行したらよい。仕上げ内閣であり、危機管理内閣と位置づけ、最高の顔ぶれとするのである。

コロナ対応で言えば、死者が欧米諸国に比べて、圧倒的に少なかったのだから、日本はもっと評価されてしかるべきだと思う。でも、国民全員へのマスク配布や一律十万円給付は、迎合政策であり、評価しない。

中曽根総理は大韓航空機事件のとき、後藤田官房長官に、阪神・淡路大震災のときは、村山総理が担当大臣を小沢潔氏から小里貞利氏にすぐ替えた。安倍総理も、途中から加藤勝信厚労大臣から西村康稔経済再生大臣を前面に出すようにした。しかし、職掌が明確でなかった。複数の省庁にまたがる事案も多い。本来なら担当に大物を据えるか、官房長官に仕切らせるべきだった。

内閣改造では、副総理兼危機管理大臣を設ける。コロナ第2波に備えてもらうと共に、総理や外相のカバー役も果たす。

今後、「要請」ではなく、罰則が伴う「強制」が必要となったとき、「特措法」で可能か。「危機管理基本法」を制定すべきではないのか。「憲法違反」だというなら、その憲法「改正」も検討すべきではないのか。

これらは、立法府の領域かもしれない。しかし、行政府としても、検討はしておくべきである。そのためにも大物副総理がのぞまれる。危機管理副大臣には加藤氏か西村氏が当たられたらよい。かつて木村俊夫官房長官が、改造で副長官を務めたことがある