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「第三次世界大戦に匹敵する細菌戦において尖閣を守らねば我が国は滅びる」 西村眞悟

連日、武漢ウイルスに関する報道が続いている。それは、日々増減する感染者と死亡者の人数、そして東京の渋谷交差点を渡る人々の人数、さらに、主に接客業や飲食業や物販業の人々へのインタビュー、また、このウイルス禍に対する安倍内閣の動きや、もっともらしい都知事の様子だ。しかし、この日々のなかに、情報の「巨大な空白」があることに気付かねばならない。実は、日本の報道機関は、肝心なことは何も報道しておらず、国民は、国家存立に関する重要事項を知らされていない。そして、安倍内閣は、報道機関の無為に歩調を併せて不作為を続けている。

では、その「巨大は空白」とは何か。それは、世界は、既に、第三次世界大戦ともいうべき細菌戦の渦中に突入しているということだ。そして、この戦争の当事者は、「日本、アメリカ及び欧州諸国という自由主義諸国群」と「共産党独裁国家の中共」である。

中共の習近平主席は、中共経済圏をアジア、アフリカそして欧州に広げる「一帯一路」戦略を推進しつつ、一昨年の人民代で、二〇四九年の中共建国百周年には、中共は世界一の軍事力を保有し、中華民族は世界の諸民族の中に聳え立つと豪語している。これは、中共の共産党独裁体制を世界に及ぼすこと、つまり、中国共産党による世界支配の野望の表明である。

従って、昨年の十二月以前に、湖北省の武漢で人から人への感染が始まり、十二月から年を越えて瞬く間に世界に拡がったこの度の武漢ウイルスの蔓延を、中共が、細菌戦開始のために仕組んだものであるか否かを詮索するまでもなく、習近平主席は、遅くとも三月末のアメリカ海軍の排水量十万トンを越える原子力空母セオドア・ルーズベルトの乗組員に武漢ウイルス感染者が発見され、同空母がグアム島海軍基地に固定され同空母を中心とする空母打撃群一セットが太平洋に展開することができなくなったのを知った時点で、武漢ウイルスの威力に有頂天になり細菌戦モードに入ったとみなければならない。同時に、空母打撃群一セットをウイルスで機能不全にされたアメリカのトランプ大統領も細菌戦モードに入った。

中共がナンバーワンとして世界に君臨する為には、経済力と軍事力が世界第一位のアメリカを越えなければならないのであるが、習近平は、まず最初に、武漢ウイルスによるセオドア・ルーズベルト空母打撃群の機能停止を知り、アメリカ経済の中心であるニューヨークの武漢ウイルスの爆発的感染によるアメリカ経済力の低下を知った。もちろん、武漢ウイルス感染による経済力の低下は、アメリカだけではなく我が国と全欧州に及んでいる。それ故、中共は、細菌戦の勝者として世界の救世主の立場を占めようとし始めた。それは、報道されているように、「マスク外交」といわれる世界の百三十カ国へのマスクや防御服や医薬品の提供であり医療団の派遣である。これを、アメリカ人は「放火犯人が消防士のふりをしている」と評したのだ。

しかし、我が国こそは、さらに一歩進めて、「放火犯人が火事場泥棒をしようとしている」と世界に訴え、同時に安倍総理は、トランプ大統領と同じように、細菌戦の当事国であることを自覚しなければならない。その上で、武漢ウイルスだけが現在の危機だと思っていてはならない。西太平洋におけるアメリカの空母打撃群一セットの機能不全は、直接我が国の危機であると認識しなければならない。

中共は、明らかに、武漢ウイルス蔓延による「力の空白」を突いて尖閣に攻勢をかけてきている。既に中共の海警は中国海軍の隷下に入っており、それ故、海警の警備船は軍艦である。「力の空白」を突いて尖閣及び我が南西の領空海域に攻勢をかけるのは中共の性癖であり、東日本大震災に際しても、中共は我が国の自衛隊が被災地救出救援に集中している時に、南西空海域に攻勢をかけた。そして、武漢ウイルス禍の現在も攻勢をかけている。まさに火事場泥棒ではないか。

五月八日、中共の警備船(軍艦)が尖閣周辺の我が国領海に侵入し、そこで操業する日本漁船を追尾した。翌九日から十日にかけて二隻の中共警備船が、二十八時間にわたって我が領海内に居座った。このことを抗議した我が国に対して、中共の外務省は「中国領海で違法操業を行う日本漁船を発見し追尾しただけだ」と反論した。

ここまで中共が無礼にも居直るならば、我が領海内で操業する日本漁船を追尾する中共の軍艦を、我が海上自衛隊の護衛艦は撃沈すべきである。見知らぬ通行人が勝手に家に侵入してきて幼い子供を追いかけ回したら、父親はどうすべきか?これと同じ状況ではないか。しかし、まさに同日の五月十日、中共の武漢と大阪及び我が国の各都市を繋ぐ空海の定期貨物便航路が運用開始された。安倍内閣は、一体何を考えているのか、それとも現状に目を閉ざすが如く、我が国を取り巻く情勢の全体像が見えないのか。空と海の定期航路など開けば、何を持ち込まれるか分からんではないか。中共は、細菌戦モードに入った共産党独裁国家なのだ。

尖閣及びその領空海域は、我が国が総力を挙げて守らねばならない我が国存立の急所である。中共が執拗に尖閣を狙うのは、尖閣を橋頭堡としてミサイル基地を造り港湾を建設すれば、南西の台湾と北東の沖縄本島を飲み込むことができるからであり、これは同時に、我が国のシーレーンを確実に扼し、日本屈服に繋がるからである。

このようにして、日本を屈服させれば、アメリカは西太平洋から撤退し中共は習近平が豪語したように世界の諸民族の中に聳え立つことができる。この共産党独裁権力の下に、現在のチベットやウイグルのように我が国を含む世界の諸民族が閉じ込められる。このようなおぞましい結果を我が国が傍観してもよいのか!

安倍総理は、アメリカのトランプ大統領と歩調を合わせて人間の自由と自由主義諸国群を守るという使命を自覚し、中共との細菌戦モードに入らねばならない。その上で、安倍総理は、自衛隊の統合幕僚長と陸海空の各幕僚長合計四人を官邸に呼び、アメリカのトランプ政府に連絡した上で、尖閣のある我が国南西の領空海域に侵入する中共及び国籍不明の軍用機及び軍艦を発見すれば、直ちに撃墜撃沈せよとの命令を、あらかじめ伝達しておくべきである。