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【論説】ゴーン被告は刑事訴追よりも民事賠償を恐れたのでは

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日本から逃亡したカルロス・ゴーン被告の記者会見は予想通り、何ら隠し玉のない無意味な自己主張プレゼンに終わった。彼は日本の司法当局ばかりを問題視し、自らの着服や付け替えについての説得力ある抗弁は一切為されなかった。

 

それはそうである。ペットボトル1本ですらポケットマネーで買おうとせず、部下に払わせてきた人物に、我欲以外の金銭的動機などあろうはずもない。妻への接見禁止を難じているが、妻も事件に絡む関連会社社長というのだから、いわば共犯関係にあり、口裏合わせを恐れた当局の判断に越権行為は一切ない。

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