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【論説】経営について考える①――先ずは論文で

 

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[受験生に作文を指導している。]

 

彼はある大学の経営学部入学を希望しており、60分以内に800字の作文を完成させなければならない。大学は過去問を情報公開していないため、どんなテーマで出題されるのか不明だが、受験案内パンフレットには「自分や、身の回りのことにつなげて、テーマについて述べなさい」と記されている。

 

受検対策だが、テーマが分からないので抽象的なテーマと具体的なテーマとどちらで出題されても対応できるように、先ずは「経営」という抽象的なテーマで作文を求めた。身の回りに会社経営者はいないらしく、ビジネス書を読んだ経験もなかった受験生の作文は、経営の一般論に終始した内容だった。彼が思い付いたのは、少し前に社会を騒がせたカルロス・ゴーン。「優れた経営者だからといって彼のように違法なことをしてはいけない」などと断罪していた。無論、まだ公判前手続きで裁判もされていないので、ゴーン氏は現状、推定無罪である。作文の結論も、「経営にはルールが必要だ」という意外性のない落とし所で、残念ながら期待した内容の最低レベルだった。

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