斎田点定の儀
前回と前々回は「践祚の式」と「即位礼」に関する儀式について確認した。今回は大嘗祭について確認していこう。
かつて、新嘗祭と大嘗祭は同じお祭りのことを指していた。しかし、律令以降は明確に区別されるようになった。新嘗祭は毎年執り行われるのだが、大嘗祭は御一代に一回限りの重儀である。践祚後初めて行われる新嘗祭が大嘗祭とされているが、新嘗祭とまったく同じというわけではない。大嘗祭の方が大きな規模である。
大嘗祭の準備は、神々にお供えする新穀をつくる田を定めるところからはじめる。この儀式を「斎田点定(さいでんてんてい)の儀」という。斎田は全国から二ヶ所が選ばれる。そのうちの一つが「悠紀田(ゆきでん)」であり、もう一つが「主基田(すきでん)」である。「斎田点定の儀」は、亀甲を焼いて、その焼け方によって神意を伺う「亀ト(きぼく)」によって定められる。亀トによって、悠紀地方と主基地方がどの都道府県かが決められる。そして、悠紀地方から悠紀田、主基地方から主基田が定められるのだ。
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