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【論説】トゥキディデスの罠が示す米中対立の行く末

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最近、「トゥキディデスの罠」という言葉をよく聞く。ハーバード大学のグレアム・T・アリソン教授が対立不可避の米中関係を指した言葉だ。トゥキディデスとは、古代ギリシアの歴史家で、ペロポネソス戦争を描いた『戦史』で有名。都市国家を代表するスパルタ・アテネ間で行われたペロポネソス戦争に着目し、「覇権を争う国家同士は戦争を免れない」として名付けた。
 
過去500年間で、覇権国と新興覇権国との間で緊張が生じた16例のうち12例で戦争に至ったという。4回に1回しか戦争を回避できていないというのである。日露戦争や太平洋戦争、米ソ冷戦なども含まれる。
 
2015年の米中首脳会談で、南シナ海での権益を独占しようとする習近平国家主席に対し、オバマ大統領が「一線を越えた場合は後戻りできない」と歴史の教訓として用いた。トランプ政権でも同様の歴史認識を共有しており、トゥキディデスの罠はトレンドワードとなっている。
 

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